スペイン東部バレンシア州で200人以上の死者を出した大規模洪水を巡り、同国のサンチェス首相は5日、被災者に対する初の支援策を発表した。
サンチェス首相はマドリードでの記者会見で、支援策の第1弾として最大106億ユーロ(約1兆8000億円)を確保し、今後さらに発表があると述べた。支援策には世帯や自営業者、企業への直接支援のほか、企業・住民を対象とする政府の信用保証、再建・復興に向けた自治体への財政支援が含まれる。

鉄砲水の被害を受けた住宅・建物(チバ、11月5日)
Photographer: Angel Garcia/Bloomberg
今回の支援策は、バレンシア州のカルロス・マソン知事がスペイン政府に314億ユーロの支援を要請すると表明してから24時間足らずで発表された。

バレンシア州周辺の商店街で捜索活動を行う救急隊員
Photographer: Angel Garcia/Bloomberg
スペインでは10月29日にバレンシア州の75市町村と他の2州の3市町村が見舞われた洪水の影響が続いている。政府の最新統計によると、死者は217人に上り、数百人がなお行方不明。洪水に見舞われた地域の道路は泥で埋まり、乗用車10万台以上に被害が出たとされる。今回の豪雨はスペイン史上最悪とも言える自然災害をもたらした。
2日にはサンチェス首相が、平時として最大規模の軍・治安部隊を被災地に派遣すると発表。5日時点で約1万5000人の軍人が救援活動を支援している。
一方、災害対応は、バレンシア州行政を中心的に担う中道右派政党がサンチェス首相率いる社会労働党(PSOE)と対立する主要政党であることで複雑化した。中央政府と州政府の対立は、警報や救助活動の在り方に関する説明の食い違いにつながった。

損壊した橋と鉄道(スペイン・パイポルタ)
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原題:Spain Risks €10.6 Billion Flood Damage Bill, Sanchez Says (1)(抜粋)
