山形銀行を装った自動音声の電話が相次ぎ、複数の企業が不正に資金がだまし取られた事件で、フラワー長井線を運営する「山形鉄道」の被害およそ1億円には、新しい信号機のシステムの導入費用が含まれていたことが関係者への取材で分かりました。
県などによりますと、フラワー長井線を運営する第三セクター「山形鉄道」は10日、「山形銀行」を装った法人向けネットバンキングの契約者情報の更新を求める自動音声の電話で偽のサイトに誘導され、IDやパスワードなどの契約者情報を入力するなどし、口座から不正に資金が送金される被害に遭ったということです。
被害額はおよそ1億円に上り、関係者によりますと、この中には、老朽化した信号機を更新するための事業費が含まれていたということです。
国土交通省や県によりますと、山形鉄道は再来年度までの3年間に、新しい信号機のシステムを導入するための事業費としておよそ3億3千万円を投じる計画で、国や県、沿線自治体の交付金が活用されているということです。
山形鉄道は今後の対応について、県などの関係機関と協議を進めることにしています。
【不審電話 企業の非公表の電話番号にも】
「山形銀行」を装い、県内の企業に相次いだ顧客情報の更新を求める不審な電話は、企業が公表していない電話番号にもかけられていたことが分かりました。
警察は国際電話から発信されたものもあるとして、注意を呼びかけています。
このうち、山形市に本社を置き、県内外に店舗を展開する小売業では、10日午前10時ごろ、本社の経理部に「山形銀行」を装う自動音声の電話がかかってきたということです。
自動音声のガイダンスで「顧客情報を更新しなければ、2時間以内に口座が使えなくなる」などと言われましたが、ナンバーディスプレーに見慣れない番号が表示されていたことなどからすぐに電話を切りました。
その後、山形銀行の担当者から「自動音声による詐欺の電話が相次いでいる」と連絡があり、この会社では、店舗や関連会社などに同様の電話に注意するよう、メールで周知したということです。
会社では経理部の電話番号は外部に公表していないということです。
警察によりますと、こうした電話には海外から発信される国際電話の番号も含まれていたということで、注意を呼びかけています。
