ニュージーランドニュージーランドの最新の観光スローガン「Everyone must go!」は、国民には良く思われていない。Planet One Images/Planet One Images/Universal Images Group via Getty Imagesニュージーランドが新たな観光キャンペーンを開始し、景気後退の中にある同国の経済を押し上げようとしている。このキャンペーンのターゲットはオーストラリア人だ。オーストラリア人が、パンデミック後の観光回復の鍵を握っている。国民はキャンペーンのタイミングとスローガンを批判しており、ずれている、という声もある。

ニュージランドの観光セクターは、活性化が必要だ。だが、国の最新の広告キャンペーンは、意図しない理由で注目を集めている。

「Everyone must go!(みんなが行かなきゃ!)」と、ニュージーランド政府による最新の観光キャンペーンには書かれている。50万ニュージーランド・ドル(約4336万円)をかけたこのキャンペーンは、2月16日に始まった。ターゲットは、年間外国人観光客数の44%を占める、オーストラリア人だ。

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オーストラリア人観光客の数は、パンデミック後、まだ完全には戻っておらず、2019年の88%にとどまっている。ニュージーランドの経済は2024年、全体として衰退し、景気後退に陥っており、11月には失業率も約4年で最高になった。

「ニュージーランド政府観光局によるこのキャンペーンがオーストラリアの友人に伝えたいのは、うちは営業中で、お買い得品もあるので、ぜひ来てほしい、ということだ」とニュージーランドの観光相、ルイーズ・アプストン(Louise Upston)は記者会見で述べた。

「キャッチフレーズの『Everyone must go!』は、ニュージランドが『必ず訪れるべき』場所であること、我々は準備万端で、来てくれるのを待っている、ということをオーストラリア人に知らせている」

だが、国民の見方は違っている。キャンペーンは、政府による人員削減の最中、大勢のニュージーランド人が海外へ移住しているタイミングで始まったため、スローガンがずれている、そしてトイレを連想させると、不満の声が多く上がっている。

「『Everyone must go!』は、観光客の多い場所にトイレが必要だということを言っているのかもしれない。トイレに行列などばかばかしいということ」と緑の党の観光報道官、セリア・ウェイド-ブラウン(Celia Wade-Brown)はラジオ・ニュージーランド(RNZ)に語った。

ブラウンと労働党の観光報道官のクシュラ・タンガエレ-マニュエル(Cushla Tangaere-Manuel)は、このキャンペーンは業界のための長期的な計画に欠けているとして、意見が一致した。

「まるで、ニュージランドがクリアランス・セールのワゴンの中に入っているかのように聞こえてしまう」とタンガエレ=マニュエルはRNZに語った。

「このメッセージは皮肉なことに、アオテアロア・ニュージーランドの人々が今まさに感じていることだ。人員削減が多すぎて、『じゃあ、何なら減らされないのか?』と人々は感じている」とタンガエレ-マニュエルは付け加えた。

(訳注:アオテアロアはマオリ語でニュージーランドのことを指す。国名をアオテアロア、あるいはアオテアロア・ニュージーランドに変更しようという運動も起こっている)

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