終盤に大規模落車が発生したパリ〜ニース2日目も、前日に続きスプリントで決着。リーダージャージを着るティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が力強いスプリントで、2連勝を決めた。
前日勝者で総合リーダージャージを着るティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) photo:A.S.O.
パリ近郊から2024年ツール・ド・フランスの終着地、ニースを目指す第83回パリ〜ニースは2日目。モンテソンからベルガルドに向かう183.9kmは南を目指すため、例年では横風が吹きつけるレイアウト。しかしこの日、風が選手たちを襲うことはなく、典型的なスプリントステージとなった。
逃げグループを形成したのは、前日逃げたアレクサンドル・ドゥレトル(フランス、トタルエネルジー)とサムエル・フェルナンデス(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)に、ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)を加えた3名。山岳賞ジャージを着るドゥレトルは序盤に設定された、2つの3級山岳をトップ通過し、ポイント加算に成功した。
山岳賞ジャージを着るアレクサンドル・ドゥレトル(フランス、トタルエネルジー)ら3名による逃げ photo:A.S.O.
メイン集団は前日に圧巻のスプリントを披露した、ティム・メルリール(ベルギー)擁するスーダル・クイックステップなどがコントロール。逃げとのタイム差は2分前後で推移し、最大6秒のボーナスタイムが与えられる中間スプリント(残り20.3km地点)に向け、徐々にその差は縮まっていく。その結果残り53km地点で早くもプロトンは逃げの姿を捉えたものの、ここからアブラハムセンが驚異的な粘りを見せる。
ドゥレトルとフェルナンデスが吸収され、アブラハムセンが単独先頭に立つ。今年からグルパマFDJにジャージを変えたギヨーム・マルタン(フランス)が単独落車から集団復帰するなか、プロトンで大規模落車が発生。巻き込まれたメルリールが素早くレース復帰する一方、アルノー・デマール(フランス、アルケア・B&Bホテルズ)のリードアウトであるフロリアン・セネシャル(フランス)が鎖骨骨折によりリタイアした。
混沌としたプロトンがスピードを緩めたため、アブラハムセンのリードは1分半まで拡がる。しかしここからプロトンは牽引の力を強め、フィニッシュ地点に設定された中間スプリントはミック・ファンダイケ(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が2位通過。再び落車が発生し、ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)などが棄権するなか、残り2.6kmで集団はアブラハムセンが捉えた。
単独逃げとなったヨナス・アブラハムセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) photo:A.S.O.
逃げを捉え、スプリントに向けてスピードを増すプロトン photo:A.S.O.
スーダルの最終リードアウトが役割を終え、今年ヴィスマ・リースアバイクに移籍したアクセル・ジングレ(フランス)が先んじてスプリントを開始。その背後でアルノー・デマール(フランス、アルケア・B&Bホテルズ)が飛び出すタイミングを窺うなか、メルリールが踏み込む。すぐに先頭に立つと、背後についたエミリアン・ジャニエール(フランス、トタルエネルジー)を引き離す圧巻のスピードで勝利した。
2連勝を決めたティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) photo:A.S.O.
ツールと同じ黄色の総合リーダージャージを着て、2日連続での勝利をマークしたメルリール。「リーダージャージを着て飾った初めての勝利。だから今日は忘れられない日になった。素晴らしいチームが序盤から展開をコントロールし、最後は最高のポジションに導いてくれた」と、喜びと共に仲間に感謝を伝えた。
2位にはジャニエールが入り、スピードの伸びを欠いたマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)は3位だった。翌日の第3ステージは、2026年のツールにも登場することが発表された28.4kmのチームタイムトライアルだ。
表彰台で喜ぶティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) photo:A.S.O.
