GDP10─12月期、年率2.8%増 外需が寄与:識者はこうみる

 2月17日、内閣府が発表した2024年10─12月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)が前期から0.7%増え、3四半期連続のプラスとなった。写真は都内で昨年4月撮影(2025 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[ 17日 ロイター] – 内閣府が17日発表した2024年10─12月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)が前期から0.7%増え、3四半期連続のプラスとなった。年率換算では2.8%増。GDPで控除項目となる輸入が減少し外需寄与度がプラスに転じたことが押し上げた。半面、内需の弱さも指摘されている。

市場関係者に見方を聞いた。

◎景気の実態は弱い、内需次第で1─3月期マイナス成長も

<野村総合研究所 エグゼキュティブ・エコノミスト 木内登英氏>

GDPを押し上げた外需寄与度のプラスは輸入の減少によるもので、一時的でないかと思う。内需は全体としてマイナス、輸入の減少は内需の弱さの反映なので、GDP全体の表面的な数字は予想を上振れたが景気の実態としては弱い。

特に、個人消費はかなり弱い。一時は自動車の認証不正問題による出荷減少の反動が出ていたが、年末にかけては失速し、年明けにかけてはマイナスの状況が続いている

輸入減という一時的要因が剥落し、個人消費も弱いとなると1─3月期はマイナス成長となる可能性がある。輸出についても、昨年初めの落ち込みから夏場には戻ったようにみえたが、プラス幅は縮小し二番底の様相となってきた。今後、米国の関税措置導入前の駆け込みの反動も加わって関税の影響が出ると、外需も失速する可能性が出てくる。

もっとも、今回の結果は日銀にとって利上げを急いだりためらったりする材料にはならない。市場は早期利上げを織り込んできているが、私は次の利上げは9月だと予想している。

◎内需の弱さ際立つ、1─3月期から設備投資がけん引役に

<農林中金総合研究所 理事研究員 南武志氏>

日本経済のけん引役が不在で、弱い姿になった。10─12月期は内需の弱さが際立った。民間需要が前四半期から失速し、それに伴って輸入が減って外需寄与度を押し上げたが、外需寄与度がプラスになったことをもって外需主導と呼ぶかどうかは少し難しい。

設備投資はGDPの数字だけでなく、機械受注や出荷など、他の関連する指標を見ると底入れしており、先行きはプラスになる可能性ある。1─3月から、設備投資がけん引役として出てくるだろう。あとは消費がどれだけ加わってくるかが今後のポイントになる。

雇用者報酬は結構伸びているが、賞与が大きいので、基本給ベースで伸びないといけない。明るい材料がないわけではないので、うまく回れば日本経済はこの四半期以降も成長を続けるだろう。

(日銀は)消費が盛り上がるようなときに利上げをしていくのでないと厳しいが、そうはいっても、半年に一回のペースで利上げしてくると予想する。次の利上げは展望リポートが出る7月ごろになるのではないか。

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