映画の脚本を同意なく変更され、著作者人格権を侵害されたとして、新人脚本家の五藤さや香氏が、共同で脚本を担当したベテラン脚本家の荒井晴彦氏に110万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が30日、大阪地裁であった。武宮英子裁判長は「創作的表現の同一性を維持するという人格権が損なわれた」とし、荒井氏に5万5000円の支払いを命じた。

 映画は、俳優の東出昌大さんが主演し、詩人の三好達治らの愛憎を描いた「天上の花」(2022年12月公開)。判決によると、五藤氏は21年8月の「第10稿」で完成したと考えたが、荒井氏が登場人物の性格描写などを変更、加筆して撮影が進んだ。荒井氏は変更には同意があったと主張したが、武宮裁判長は「同意を得ていないことは明らか。原告の意に反する改変で、著作者人格権を侵害した」と指摘した。