親が養育できない子を匿名で託せる「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」に昨年度9人が預けられたことが発表された29日、慈恵病院(熊本市西区)の蓮田健理事長は「男性も女性同様に八方塞がりになっている」とし、父親が困窮する事例の増加を指摘した。親が養育できない子を匿名で託せる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)親が養育できない子を匿名で託せる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト) 昨年度と同じ9人が預けられた22年度は母親8人と父親1人、昨年度は母親8人と父親4人で、父親は3人増えた。両年度とも父母が一緒に来た例や不明な例がある。蓮田理事長は、虐待や過干渉を親から受ける男性もいるとし、パートナーの妊娠を親に知られると「自分が追い出されるのではないかとおびえている」と語った。

 また、熊本市と病院が設置した検討会で議論されている「こどもが出自を知る権利」については、「赤ちゃんが預けられた時点から準備できる状態にするルールや指針が必要」と述べた。 ゆりかごは、開設から17年となっており、大西一史市長は「運用からの年月とともに、預けられた子どもたちがルーツを求めることが増えると考えられる。病院と連携を図り、子どもたちに寄り添っていく」とのコメントを出した。