政府は、ウクライナに対する復旧・復興支援について、日本とウクライナ両国の企業が参加する共同事業とすることを支援の条件とすることを決めた。農業や脱炭素化など7分野が対象で、1件あたり最大15億円を補助する。復興支援だけでなく、日本企業の事業拡大にもつなげたい考えだ。6月上旬にも公募する。ウクライナのシュミハリ首相(左)と握手する岸田首相(2月19日)=黒瀬祐生撮影ウクライナのシュミハリ首相(左)と握手する岸田首相(2月19日)=黒瀬祐生撮影 復旧・復興資金の総額は260億円で、2023年度補正予算に計上されている。国連の専門機関「国連工業開発機関」(UNIDO)を通じて支援する。

 補助の対象は、日本企業が高い技術力を持つ農業やDX(デジタルトランスフォーメーション)、水素・アンモニアなどグリーン燃料、遠隔医療など7分野。衛星データを活用した小麦などの農産物の生産性向上や、農業廃棄物を活用した化学品の製造、インターネット技術の導入などを想定している。 日本企業から事業提案を募る。夏頃に約30社を選び、ウクライナでの市場調査やビジネスモデルの検討など事業化の検証を始める。企業は現地で実証実験を行うなどして、事業化に取り組む。 ウクライナ企業との協業を条件とするのは、ウクライナの自律的な復興や経済成長を支えるためだ。日本企業にとっては、新たな技術の活用や欧州など海外展開への足がかりになる。UNIDOは日本企業とウクライナの企業・団体をつなぎ、助言なども行う。 ウクライナ支援を巡っては、東京で2月に初めて開催された日ウクライナ経済復興推進会議で、日本企業がウクライナの政府機関や企業と計56件で協力することに合意した。欧米諸国の「支援疲れ」が指摘される中、日本が支援継続の重要性を訴える狙いもある。

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