「俳句は手軽に始められる。若い人にも参加してほしい」=青木久雄撮影 恋や都会の風物を軽やかに詠んだ俳人の黛まどかさん(61)のデビュー句集『B面の夏』(角川文庫)が今年、刊行から30年を迎える。俳句の魅力を若い世代に開く契機の一つとなった作品だ。節目の年を記念して18日から、「きみの『B面の夏』プロジェクト」と銘打ち、俳句コンテストなどの企画も始まる。
黛まどか『B面の夏』 「時代が変わっても、美しいものを見た時の感動や恋する時の揺れ動く気持ちは同じ。今の若い人たちに、『B面の夏』がどう受け取られるか楽しみです」 30年の時を振り返り、穏やかに話す。 ソーダ水つつく彼の名出るたびに 浴衣着てマクドナルドに待ち合はす 『B面の夏』は1994年に刊行された。カタカナ言葉を取り入れ、都会に暮らす女性のみずみずしい感性を詠んだ俳句は話題となった。若い世代には、俳句の清新な側面が見直される機会となった。 「一番驚いたのは、『私もやりたい』という若い女性たちの声が多かったこと。みんな表現をしたいんだ、俳句は自分を表現するツールの一つになると気づいたんだと強く感じました」と話す。 その後も、女性だけを集めた俳句雑誌「月刊ヘップバーン」の刊行や俳句で世界平和を呼びかける「Haiku For Peace」など、伝統的な俳壇にとらわれない活動を続けてきた。 「歩いて詠む・歩いて書く」ことがライフワークで、四国遍路なども踏破している。 しばらくは花の下ゆく花筏 出会った仲間が年を重ねても俳句を詠み続けていることが、「なによりもうれしい」という。「俳句を『一度履いたら、生涯踊り続ける魔法の靴』と言った人もいましたね」
「きみの『B面の夏』プロジェクト」では、『B面の夏』から好きな一句を選んで投票する総選挙や、「夏の
想(おも)
い」を俳句で詠むコンテストなどを実施する。
「『キレイ』は日常の目。表現しようと思うと、キレイのもう一歩奥を見ようとする。情報があふれる現代だからこそ、俳句を詠むことで五感を開き、自ら見て触れて味わう経験ができると思います」(文化部 小杉千尋)
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