日仏両政府は、電気自動車(EV)などに欠かせない重要鉱物のサプライチェーン(供給網)強化で連携する。斎藤経済産業相とルメール仏経済財務相が近くパリで会談し、共同声明に署名する見通しだ。重要鉱物の採掘・加工技術や第三国での鉱山開発などで協力を深め、安定確保を図るとともに、経済安全保障の強化につなげる。首相官邸首相官邸 声明では、重要鉱物の供給見通しや備蓄などのリスク低減策、採掘や精製錬に関する技術で情報共有することを明記する。希少性の高いレアアース(希土類)を始めとする重要鉱物の将来的な調達協力も視野に、採掘や加工、リサイクルの支援に向けた協議開始を盛り込む。

 アフリカなど第三国を含むプロジェクトでも連携する。日仏が協力して鉱山の開発や鉱石の加工を進めるほか、環境に配慮した開発・加工の基準づくりも歩調を合わせる。合意内容を円滑に実行に移すため、民間企業を交えた対話の設置も決める見通しだ。 世界的な脱炭素の動きが広がる中、EVや蓄電池などに必要な重要鉱物を巡っては特定国への依存度が高まっている。特に中国はアフリカや東南アジアに積極投資して鉱山の権益獲得を進めており、コバルトは中国が世界シェア(占有率)を高めている。 日本政府はリチウムやニッケル、コバルトなどを重要鉱物に指定した。各国と連携して供給網の強化を急いでおり、4月の日米比首脳会談でも重要鉱物の供給網強化で合意した。

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