老舗銭湯「小杉湯」(東京都杉並区高円寺北)が、17日に開業した商業施設「東急プラザ原宿」(渋谷区神宮前、通称・ハラカド)の地下1階に2号店となる「小杉湯原宿」をプレオープンさせた。小杉湯3代目の平松佑介さん(43)は「原宿の街でも、地域に根ざして愛される銭湯を目指す」と話している。(大井雅之)◆1933年に創業 小杉湯は1933年に創業。宮造りの店舗は、国の登録有形文化財になっている。2016年に平松さんが3代目となり、翌年に法人化。空き家アパートを活用した「銭湯ぐらし」や、オンラインサロン「銭湯再興プロジェクト」といった銭湯を基点とした様々なつながりや独自の企画を生み出してきた。「原宿でも地域に愛される銭湯を目指す」と語る小杉湯3代目の平松佑介さん(渋谷区神宮前で)「原宿でも地域に愛される銭湯を目指す」と語る小杉湯3代目の平松佑介さん(渋谷区神宮前で) 平松さんは「後を継いだ8年間で街の銭湯が社会に求められていることを実感した。その一方で、次世代に銭湯を残せるだけの財務状況は作れず、悩む日々だった」と振り返る。

 そんな平松さんのところに、ハラカドを運営する東急不動産から「原宿で銭湯をやりませんか?」と提案があったのは、コロナ禍に見舞われていた21年。平松さんは「銭湯文化が街の経済を回せることを証明したい」と挑戦を決め、3年かけて設計した。◆富士山の壁面小杉湯原宿の内装=小杉湯提供小杉湯原宿の内装=小杉湯提供 完成した小杉湯原宿には、男湯と女湯で3か所ずつの浴槽がある。小杉湯名物の「ミルク風呂」や熱湯と水風呂交互につかる「温冷交互浴」ができるほか、内気浴のスペースも備えた。特にこだわったのは、銭湯絵師が描いた富士山の壁面だという。 ハラカドの地下1階は「銭湯を中心とした街」がテーマになっている。化粧品メーカーやスポーツメーカー、ビール会社などがパートナーとして加わり、風呂と一緒にそれぞれの商品も楽しめる。平松さんは「企業と作る街の銭湯は新たなモデルケースになる」と語る。 1 2

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