群馬県ヤナガワ村長選が告示され、現職・新人計6人が立候補を届け出た。投票は19日に始まり、インターネットなどによる投票が、5月5日まで行われる。当選者は、12日の村祭りで発表される。繁華街に設置されているヤナガワ村長選の「選挙ポスター」(19日、群馬県高崎市で)繁華街に設置されているヤナガワ村長選の「選挙ポスター」(19日、群馬県高崎市で) 「一期一酒」「ヤナガワでおごってください」――。

 JR高崎駅から北西に歩いて15分の繁華街に登場した掲示板には、支持よりも一緒に酒宴を楽しもうと呼びかけるような「選挙ポスター」が並ぶ。 それもそのはず、村長選の舞台は高崎市最大の繁華街だった柳川町。周辺のにぎわいを取り戻そうと、街おこし団体「ヤナガワ村役場」が仕掛けたイベントだからだ。 高崎電気館などがある柳川町は、かつては県内随一の繁華街で飲食店がひしめいていた。バブル崩壊後は閑散としているが、今も地元の常連客が「パトロール」と称して飲み歩く姿がみられる。 酒の席では誰もが気が大きくなり、「ヤナガワに一番貢献している村長は誰なのか」と、選挙で決めることになった。2022年に実施された初の村長選は、投票所として登録された飲食店を客として多く飲み歩いた人が当選した。 2回目の今回は、ヤナガワ村のホームページに「選挙公報」として候補者の写真やプロフィルを掲載。再選を目指す村長や下克上を狙う2人の副村長のほか、南極行きを目指す人やボディービルダーなど異色の経歴の候補者もいる。 候補者は77か所の投票所兼飲食店を訪れて注文し、飲食する姿をSNSで発信すると1票を獲得できる。さらに、その様子を閲覧した人が、有権者として毎日1票を好きな候補者に投票できる。また、政治とカネの問題が大きな注目を集める昨今、候補者や有権者が1票を1000円で買えるのも特徴で、票の売り上げは村発展のために使われるという。 村長になると、春と秋に開かれるヤナガワ村祭りで開会宣言ができる。高崎市で燃料販売店を経営し、村選挙管理委員長を務める小池秀明さん(47)は「飲み屋は文化の交流点だ。地元の活性化に貢献してくれる人に村長になってほしい」と選挙の盛り上がりに期待している。

Share.