政府と日銀は17日、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)の制度設計に関する論点をまとめた。偽造に対する罰則や犯罪で得た収益の押収といった措置について法令上の検討が必要になると明記した。
日本のCBDCは、現金と同じように国内で幅広く利用でき、スマートフォンのアプリやカードを用いて即時に決済が完了する形を想定する。
政府と日銀の連絡会議が公表した中間整理では「導入を予断するものではない」としている。ただ、発行する場合に備えてどんな論点があるかをまとめた。

法令面の対応では、情報通信技術などの進歩を念頭に「将来の技術革新に柔軟に対応できる制度設計」が重要だと記した。民法ではデジタル通貨の帰属・移転の考え方や、差し押さえの手続きなどが検討課題になる。通貨偽造への対応は刑法上の手当てが必要になる。
CBDCの授受は民間の銀行などが仲介することを想定する。現金や電子マネーなどとの共存も論点に挙げた。決済の選択肢や利便性に影響する可能性があるため「店舗・利用者も含めて議論をしていくことが必要」と指摘した。
セキュリティーの確保にも触れた。マネーロンダリング(資金洗浄)やサイバー攻撃などを取り締まる観点から、不正なお金の流れや情報流出の痕跡などを追えるようにすることが望ましいとした。
CBDCの制度設計を巡っては、2023年12月に財務省の有識者会議が論点整理をまとめている。連絡会議では提言の内容をふまえ、認識を擦り合わせた。
CBDCの開発や研究を巡っては、世界の中銀の9割超が着手しているとの報告もある。日銀も技術面の実証を進めている。国際決済銀行(BIS)が各国中銀や民間銀行を交えて実施する国際送金の実証実験にも参加する。
