北海道179市町村、地元の皆さんに「本当に美味しいイチオシのグルメ」を街頭インタビューし、ランキング形式で紹介する名物コーナー「世界に一つだけの味」。今回訪れたのは、積丹半島の玄関口・余市町の隣に位置する仁木町です。札幌から車でおよそ1時間、山々に囲まれた仁木町はぶどうやりんご、さくらんぼなどが実る道内屈指の「フルーツの里」。そんな果樹の町で地元の人々から選ばれた、個性あふれる絶品グルメのTOP3を発表します。
第3位 果樹の恵みを包み込む焼き立てパイ『NIKIテラス』
第3位にランクインしたのは、18票を獲得したスイーツ店「NIKIテラス」です。札幌方面から国道5号を進むと見えてくる、緑色のコンテナ型の建物が目印となっています。もともとは「仁木ファーム」という名で長年親しまれてきたケーキ店でしたが、リニューアルに伴い店名を改称。店内には地元産の果物をふんだんに使ったスイーツがずらりと並びます。

店長の三浦雄生さんは「仁木ファームの名前で培ってきたものは生かしつつ、NIKIテラスとして新しい商品もどんどん開発していきたい。農家さんとのつながりを大切にして、仁木町を照らしていきたい」と語ります。地元農家が育てる上質な果実への敬意を込め、菓子作りに向き合っています。
看板メニューは、仁木町産の希少なりんごを贅沢に使った「あかねりんごのアップルパイ」(470円)です。あかねりんごは酸味が強く加熱しても型崩れしにくいのが特徴で、皮ごと煮込むことで鮮やかなピンク色に染まり、すっきりとした酸味が際立ちます。併設工場で職人が1つ1つ丁寧に手織りしたパイ生地はサクサクで、バターの豊かな香りが果実の甘酸っぱさを引き立てます。

このほか、土日祝限定の「プレミアムアップルパイ」(570円)や町内産さくらんぼを使った「チェリーパイ」(520円)、ふんわり食感でファンが多い「シフォンケーキ(プレーン)」(350円)など多彩なメニューが揃い、フルーツ王国ならではの甘味を満喫できます。
■NIKIテラス
住所:北海道余市郡仁木町北町5丁目
電話番号:0135-32-2256
営業時間:午前10時〜午後6時
定休日:不定休
駐車場:あり(7台)
第2位 バスク仕込みの技と後志の海鮮が融合『Niquis Miquis』

第2位に選ばれたのは、21票を集めたスペイン料理店「Niquis Miquis(ニキスミキス)」です。JR仁木駅から徒歩約4分、閑静な通りに佇む趣ある暖簾をくぐると、木の温もりあふれる洗練された空間が広がります。オープンしておよそ2年ながら、質の高い料理でまたたく間に評判を集めました。
腕を振るうのは、本場スペインのバスク地方で研鑽を積んだ大阪出身の中野隆介シェフです。仁木町の地域おこし協力隊制度を利用して移住した中野シェフは、「後志地区は魚介類も野菜もフルーツも揃う、本当に恵まれた土地」とその豊かな風土に魅了されたと話します。平日は町内の農家で農作業を行い、仕入れから仕込み、調理まで全工程を1人で手掛けるため、営業日は金・土・日の週末限定となっています。

名物料理は、近海で獲れた新鮮な海の幸を贅沢に使った「魚介のパエリア」(1人前2,300円)です。お米の芯まで魚介エキスの旨味をじっくり吸わせ、日本人の口に合う絶妙な火入れで香ばしく炊き上げられています。皿の上には大ぶりのエビやアサリ、イカなどが豪快に並び、一口ごとに濃厚な磯の風味が口いっぱいに広がります。ディナーでは、パセリと白ワインをベースにしたバスクの伝統料理「青ヤギ貝のサルサヴェルデ」(1,800円)も見逃せません。
普段はメディア取材を断っている同店ですが、シェフ自身が『水曜どうでしょう』のファンであったことから今回の取材が実現。後志の自然の恵みを本場スペインの確かな技法で味わえる、遠方からでも訪れたい名店です。
■Niquis Miquis(ニキスミキス)
住所:北海道余市郡仁木町北町1丁目
営業時間:金曜 午後5時〜午後10時/土日 正午〜午後3時、午後5時〜午後10時
定休日:月曜〜木曜
駐車場:なし(予約はインスタグラムDMにて受付)
第1位 森の恵みと板さんの人情が詰まった天ぷら『季節料理 こぶし』

堂々の第1位に輝いたのは、32票という圧倒的な支持を集めた「季節料理 こぶし」です。仁木町観光管理センターから車で6分ほど、のどかな果樹園を抜けて舗装されていない山道を進んだ深い森の奥深くに、赤い屋根の一軒家がひっそりと姿を現します。店内には実家を訪れたかのような落ち着く小上がり席やテーブル席が広がり、看板猫のめめちゃんが出迎えてくれます。

厨房で腕を振るうのは、「板さん」の愛称で親しまれる木下義光さんです。40年前に札幌・琴似で店を構え、約30年前に購入していた仁木町の山へ約10年前に移転オープン。「山で遊びながら山を直して、山の中でやってみるかってことで始めたのさ。のんびりしていていいだろ」と笑顔で語る木下さん。その明るい人柄と確かな包丁捌きはYouTubeでも大人気で、メインチャンネル「こぶしの板さん」は約10万人、サブチャンネルと合わせ約11万人以上の登録者を誇り、最高再生回数は240万回を超えます。
訪れる客の多くが注文するのが、圧巻のボリュームを誇る「天丼」(1,300円)です。エビやナス、ピーマンといった定番具材に加え、板さん自らが裏の清流で釣り上げたイワナやヤマメなどの川魚が豪快に盛り付けられます。長年の経験に裏打ちされた油の音で見極める揚げ上がりは、衣が軽やかでサクサク。素材本来の味わいを邪魔しない、ほどよい甘辛さの特製タレが絶妙に絡みます。

さらにセットで添えられるみそ汁も絶品です。秋には裏山で自ら収穫した落葉きのこ、春には採れたての山菜(たけのこ、わらび、タラの芽、セリなど)が入り、季節ごとの山の幸を余すところなく味わえます。板さんの温かい人柄に惹かれ、札幌などからボランティアが駆けつけ、涙を流すほど料理に感動して弟子入りしたスタッフも店を支えています。
■季節料理 こぶし
住所:北海道余市郡仁木町砥の川183
電話番号:0135-32-2388
営業時間:午前11時〜午後3時
定休日:火曜
駐車場:あり(10台)
果樹園が広がるフルーツの里・仁木町。果実の風味を生かした極上スイーツから、後志の食材を堪能できる本格パエリア、そして山奥で味わう人情たっぷりの天ぷらまで、地元の人々が自信を持っておすすめする名店揃いです。ドライブや観光の目的地として、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
※今回紹介した情報は取材・放送時点のものとなります。ご来店の際は最新の情報をご確認ください。
