
メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2026年9月11日15時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
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メキシコペソ/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
先週のメキシコペソ/円は1カ月ぶり安値へ続落
7日に9.228円前後で取引が始まると9.1円台へと急落。翌8日には9.002円前後まで続落して8月3日以来の安値を付けました。いずれも円高主導の動きで、日銀の利上げ加速をめぐる憶測などからドル/円が155円台を割り込み152円台後半まで下げ足を速めた流れにつれた形です。それだけに、ドル/円が154円台半ばまで持ち直した10日にはペソ/円も一時9.1円台を回復。11日の東京市場では9.075~9.102円前後のレンジで推移しています。なお、この間のペソは対ドルで堅調を維持しており、今月4日に付けた2024年以来のドル安・ペソ高水準をわずかに下回る水準で推移。9日に発表されたメキシコの8月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.26%と市場予想(+3.30%)は下回りましたが、5か月ぶりに伸びが加速しました。
今週のメキシコペソ/円の注目ポイントはUSMCA
メキシコ経済にとって懸案の米・メキシコ・カナダ協定の見直し交渉が遅れています。7月の見直し期限までにまとまらなかった交渉は、その後も協議が継続されており、9月第1週に4回目の交渉が行われる予定でしたが、実際にはまだ実施されていません。ただ、2日のG20会議の場でメキシコ側の責任者であるエブラルド経済相と米国高官が個別の事前協議を行ったことが確認されています。その上で、エブラルド経済相は「近日中に」ワシントンへ渡り協議を行う予定とされています。今週中に行われるかは確定的ではありませんが、再開すれば協議の行方が注目されるでしょう。協議における最大の争点は自動車の原産地規則ですが、米国は域内での無関税を認めるための条件を厳格化するよう求めています。これに対し、自動車を輸出する側のメキシコは、できるだけ現行ルールに近い内容で早期決着を図りたい考えです。交渉がまとまる機運が高まれば通貨ペソの追い風になり得るだけに、市場の注目が集まっています。
来週のメキシコペソ/円の見通し
予想レンジ
8.975~9.225円
基調
不安定
今週の注目ポイント
☆—-USMCA第4回交渉
・主要国株価、国際商品価格
メキシコペソ/円(MXN/JPY) FX為替レート・チャート

外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年から外国為替市場に携わる為替アナリスト。証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社し、ドル/円スポット、資金(デポジット)、金利デリバティブなど国際金融商品の取引仲介業務を担当。2009年7月、外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・金融市場の調査・分析に従事。2011年12月より現職。
30年以上にわたる市場経験をもとに、個人FX投資家向けの相場解説・情報発信を行う。テレビ東京「Newsモーニングサテライト(モーサテ)」への出演をはじめ、NHK、日経CNBC、ストックボイスTV、ニッポン放送など、テレビ・ラジオ・新聞・WEBメディアへの出演・取材・コメント実績多数。
