沖縄県知事選で支持を訴える古謝玄太氏(右)と玉城デニー氏(写真:共同通信社)
9月13日、任期満了に伴う沖縄県知事選の投開票が行われる。選挙戦は3期目を目指す現職の玉城デニー氏と新人で前那覇市副市長の古謝玄太氏が激しく競り合っている。他に、会社社長・兼島俊氏、医療法人会長・末吉正弘氏、会社社長・比嘉隆氏、政治団体代表・屋良朝助氏も立候補しているが、事実上、玉城氏と古謝氏の一騎打ちという構図となっている。
全国の米軍専用施設面積の7割が集中し、日本の防衛政策や日米安全保障体制の基盤に直結する沖縄の知事選は、県政の担い手を選ぶ選挙であると同時に、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をはじめ在日米軍再編計画など国の専権事項である安全保障政策に県民が審判を下すという性質を持つ。そのことから中央政党が国政選挙さながらに総力戦で臨む「国策の代理戦争」の側面もある。
なぜ一地方の首長選が、中央政党の総力戦と化すのか。なぜ、県民の「暮らし」を託すはずの選挙が、日米同盟の行方まで左右しかねない重みを背負うのか。沖縄の地政学的な位置づけや歴代知事と政府の関係、沖縄振興予算の推移から沖縄県知事選を読み解いていく。
東京に次ぐ人口増加率
沖縄県はアジア大陸の東側、日本列島の最西端に位置する。東西約1000キロメートル、南北約400キロメートルの広大な海域に、沖縄本島など有人島47島を含む大小160の島々からなる島嶼県である。
人口は約146万人。高い出生率などを背景に、東京に次いで2番目の人口増加率を誇る。2025年度の観光客数が過去最高の1093万人を記録するなど観光業を中心に第3次産業が約8割超を占める。
9月13日に投開票が行われる沖縄県知事選。知事の執務室が入る沖縄県庁(写真:Uwe Aranas/Shutterstock)
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沖縄周辺の海域は、中東からのエネルギー資源を運ぶシーレーン(海上交通路)となっており、中国の軍事的防衛ラインである第1列島線の中央に位置することからも、地政学的にも安全保障上の要衝となっている。
