「なぜ産まないか」ではなく「なぜ産んだのか」の想いを大切にしながら、行政の施策・制度 × 民間の現場力で「バリア」を解消、新たな「子育てインフラ」の構築へ―――。

そんな強い意思を掲げながら開かれたイベントが、赤ちゃん本舗 主催「こそだてバル」。

共催する大日本印刷の DNP市谷加賀町ビル会場には、小池百合子 東京都知事、清家愛 港区長、大久保朋果 江東区長、森澤恭子 品川区長らが登壇し、子育てに関わる官民60社以上の担当者らが集まり、その最新トレンドと課題を探っていった。

赤ちゃん本舗の挑戦「子育て世帯の伴走者」として社会全体で包み込む

赤ちゃん本舗はイベント冒頭、「こそだてバル」に込めた強い想いと取り組み姿勢について説明。

赤ちゃん本舗は「赤ちゃんの笑顔あふれる社会」の実現を掲げ、単にベビー用品を届ける店舗運営にとどまらず、子育て世帯のリアルな悩みに寄り添う「伴走者」としての役割を追求。

「なぜ産まないか」ではなく「なぜ産んだのか」の想いを大切にしながら、行政の制度 × 民間の現場力で「バリア」を解消、新たな「子育てインフラ」の構築をめざしていくと伝えた。

「なぜ産まないか」ではなく「なぜ産んだのか」の想いを大切に

少子化議論において「なぜ産まないのか」という課題ばかりが注目されがちな現状に対し、赤ちゃん本舗は「なぜ産んだのか」という親の純粋な想いや愛おしさを社会全体で大切にできる環境づくりをめざしている。

行政の制度 × 民間の現場力で「バリア」を解消

子育て世帯が日々直面するさまざまな心理的・物理的バリアを取り除くため、行政の施策(制度)と民間の現場力(タッチポイント)を掛け合わせる必要性を強調した。

新たな「子育てインフラ」の構築

さらに、アカチャンホンポ店舗の枠組みを超え、自治体や企業、地域と連携して子育て世帯を孤立させない、社会全体で子どもを温かく包み込む「新たな子育てインフラ」を官民共創で創り出していくとも伝えた。

小池都知事 統計データで「大きく変わった東京の子育て環境」

小池百合子 東京都知事は、東京都がこれまで取り組んできた少子化・子育て対策の具体的な数字と成果を掲げ、取り組みの“いま”“未来”について言及した。

まず東京都の直近の“進化”は、待機児童の劇的削減(8,466人 → 339人)、保護者の経済的負担の軽減(47.7% → 35.5%)、妊娠・出産の選択肢拡大だ。

東京都 待機児童の劇的削減(8,466人 → 339人)

約10年前には「保育園落ちた」といった声が話題となり、8,466人にのぼっていた東京都内の待機児童数。

多角的な施設整備や環境改善により、2025年には339人へと激減し、ほぼ解消の域に達した。

東京都 保護者の経済的負担の軽減(47.7% → 35.5%)

東京都は、子育てや教育費用に悩む保護者の割合は、2024年の47.7%から2026年には35.5%へと大幅に減少。

所得制限のない「018サポート」をはじめ、高校授業料の実質無償化や学校給食費の負担軽減といった支援が保護者の安心につながっている。

東京都 妊娠・出産の選択肢拡大

東京都はさらに、不妊治療への助成にとどまらず、「卵子凍結」や「無痛分娩」の環境整備など、個人の希望や多様なライフプランに寄り添う支援を徹底して推進している。

10年ぶりの出生数増加と劇的に変わった「男性育休」

そして東京都は、10年ぶりの出生数増加と、劇的に変わった「男性育休」についても注目。

「手厚い「切れ目のない支援」の実効性は、都内の人口動態や働き方の意識にも大きな変化をもたらしています」(小池百合子 東京都知事)

最新データでは、都内の出生数が10年ぶりに増加へ転じるとともに、婚姻数も2年連続で大幅増加という明るい兆しが示された。

東京都 男性の育休取得率が 4.5%から 61.2%へ

「男性育休はもはや『変なやつ』ではなく『当たり前』、そして『すみません』から『頑張ってね』と送り出される社会へと変化しました。これは大きな意識改革です」

小池百合子 東京都知事がとくに強調したのが、男性の育休に対する社会的な意識改革。

都内男性の育休取得率は、2015年にはわずか4.5%だったものが、10年間で61.2%へと急上昇。

東京都は、都庁男性職員の育休取得率は99.3%に達し、公務員現場から「お互い様」でフォローし合える職域づくりをさらに実践していくという。

企業経営における育休推進と働き方改革のイノベーションへ

小池百合子 東京都知事は、こうした東京都の事例をあげ、「企業経営における育休推進と働き方改革のイノベーション」についても言及し、育休推進は単なる福祉ではなく、「企業経営の強み」として捉え直す重要性についても伝えた。

◆業務プロセスの見直しと生産性向上―――社員が育休を取得するタイミングで業務の棚卸しや見直しを行うことで、現場の協力体制が強化され、企業全体の生産性向上につながる。

◆「選ばれる企業」への脱皮―――「育休が取りやすい職場環境」は、人材獲得競争が激化する現代において欠かせない条件。支援体制のない企業は選ばれない時代に、「育休推進は企業の成長力を高めるプラスの投資である」と呼びかけた。

東京都の取り組みが国を動かし オールジャパン体制へ

東京都が先行して導入してきた先進的な施策は、国の政策をも動かしている。

◆国への波及効果―――東京都の「018サポート」や「授業料無償化」「卵子凍結・無痛分娩支援」は、国の児童手当の所得制限撤廃(令和6年度〜)や、補正予算・令和8年度予算への計上へと波及した。

◆「骨太の方針」への反映―――東京都が掲げる「結婚・子育て支援の基本理念=切れ目のない支援」は、国の令和8年「骨太の方針」にも反映される動きをもたらした。

叶えたいを支えたい “かなささ” をオールジャパンで

小池百合子 東京都知事は「高い目標を掲げて社会全体を変えていくタイミングだ」と力説。

赤ちゃん本舗をはじめとする民間企業の「現場力」と、東京都や自治体(行政)の「施策」、そして大学や地域団体などの多様な主体が手を取り合うことで、子育て世代の「かなえたい(想い)」を「ささえる(支援)」=“かなささ” の輪を全国へ広げていくことを強調した。

「こそだてバル」は、官民がひとつになって真の子育て支援社会を築いていくための、大きな第一歩に―――そう感じさせるイベントだった。

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