7月19日、W杯決勝後のトロフィー授与式でのトランプ米大統領とインファンティーノFIFA会長(写真:ロイター/アフロ)

[ロンドン発]国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が放送権・チケット販売などを担う子会社「FIFAフォワード・エンタープライズ」(評価額200億ドル)を設立し、最大20%の株式を外部の投資家に売却して42億ドルを調達する計画を発表した。

「サッカーの魂と統治は取引する資産ではない」

 英大衆紙デーリー・メール(7月30日付)によると、欧州サッカー連盟(UEFA)は同日、「UEFAと加盟する55協会はFIFAの大会に参加しない。ワールドカップ(W杯)およびその他のFIFA大会における所有権の利害を民間投資家に譲渡するFIFAの提案を全会一致かつ明確に拒否する」と決議した。

 UEFAに続き北中米カリブ海サッカー連盟に加盟する35カ国・地域も計画を拒否したが、FIFA大会からのボイコットを示唆するには至っていない。提案を通過させるにはインファンティーノ氏は過半数の106協会の支持を必要とする。現在、90のFIFA加盟国・地域が計画に公然と反対している。あと16の反対が集まればインファンティーノ氏が計画を通すことは不可能となる。

 次回W杯は来年開催される女子のブラジル大会だ。

 2021年にもFIFAが提案したW杯の隔年開催案にUEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長が不参加を表明、最終的に反対多数で頓挫した経緯がある。UEFAは事前の協議なしに公表された計画に対し「サッカーの魂と統治は取引する資産ではない」との声明を発表した。

2025年5月、パラグアイで開催されたFIFA第75回総会で言葉を交わすFIFAのインファンティーノ会長(右)とUEFAのチェフェリン会長(写真:AP/アフロ)

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 イングランドサッカー協会(FA)もFIFAの発表直前まで一切知らされていなかった。国際プロサッカー選手会も「サッカーは公的財産であり、単なる商業資産ではない」と反発している。

 UEFAとFIFAの間では、W杯北中米大会中にドナルド・トランプ米大統領の要請のあと米国選手の出場停止処分が猶予された一件や利益至上主義に走るインファンティーノ氏の大会運営を巡り対立が決定的になっていた。

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