Three Ukrainian soldiers hold rifles while training for trench warfare in Sumy.スームィ州で冬の塹壕訓練に励む兵士たち。Francisco Richart Barbeira/NurPhoto via Getty Images最前線で戦うウクライナ軍の部隊は、戦闘の頻度や成果に応じて月に最大1万270ドル(167万4010円)を稼ぐことができる。これは同国の平均月収のおよそ30倍に相当する額だ。この報奨制度は、ウクライナの給与・契約制度を全面刷新する新たな取り組みの一環として導入された。

ウクライナは、戦闘での功績や任務の遂行に応じて最前線の兵士に現金を支給する、新たな給与制度を導入しつつある。

このインセンティブ制度は、6月12日に発表された給与・契約制度の抜本的見直しの一環だ。その背景にはウクライナ政府がここ数年、兵員の確保に苦慮し、無断離隊(AWOL、いわゆる脱走)の報告も相次いでいたことがある。

ウクライナ軍、史上初の「完全無人」上陸作戦を実施…海上ドローンから武装ロボットを展開 | Business Insider Japan

ウクライナ軍、史上初の「完全無人」上陸作戦を実施…海上ドローンから武装ロボットを展開 | Business Insider Japan

ウクライナ国防省は6月16日、新制度は6月以降の戦闘任務と作戦行動に適用され、最初の支給は7月に行われると発表した。

最も高額なボーナスは成果に応じて変動し、主に突撃歩兵や戦闘衛生兵、砲手といった、最も危険な任務に就く兵士に対して重点的に支給される。最前線の兵士は基本給として月2万フリヴニャ(約7万円、1フリヴニャ=3.5円)を受け取るが、任務内容次第で月最大46万フリヴニャ(161万円)まで稼ぐことができる。

最高支給額は、開戦前のウクライナの平均給与のおよそ30倍にも相当する。2022年1月の政府統計によれば、当時の同国の平均月収は1万4577フリヴニャ(約5万1020円)だった。

国防省によると、最前線の兵士は日給・月給・実績に応じた各種インセンティブを組み合わせることで、給与を増やすことが可能となる。

ウクライナ軍が確保・防衛している拠点での勤務には、1日あたり1万フリヴニャ(約3万5000円)の追加手当が支払われ、偵察や後送、奪還作戦といったより危険度の高い任務をこなした日は1日2万フリヴニャ(約7万円)が支給される。

最も高額な日給ボーナスは、ウクライナ軍の前進につながる強襲作戦に従事した日に対するもので、1日あたり4万フリヴニャ(約14万円)に上る。ただし、これらの手当は重複して支給されず、1日に受け取れるのは最も金額の高い1種類のボーナスだけとなる。

さらに、ロシア兵を捕虜にした場合は、捕獲に直接関わった兵士全員で10万フリヴニャ(約35万円)のボーナスを分配する。敵の装備を破壊またはロシア兵を殺害した場合には、1万5000フリヴニャ(約5万2500円)が支給される。

指揮官とその部隊は、その月に任務に費やした時間に応じ、戦闘任務の遂行で月3万フリヴニャ(約10万5000円)、指揮所から作戦を指揮・統括する任務遂行では月5万フリヴニャ(約17万5000円)を追加で受け取ることができる。

ウクライナ国防省によると、これらの手当の合計は月46万フリヴニャ(約161万円)を上限とし、最前線で戦う兵士の平均的な受給額は月30万フリヴニャ(約105万円)程度になる見込みだ。

ウクライナ兵は、最前線付近または最前線での戦闘と、より安全な町や拠点での休養を、定期的にローテーションしながら任務を行っている。そして、一時的に後方地域に配置されている間は、最低月給として3万フリヴニャ(約10万5000円)が支払われるという。

一方、ドローン操縦士や専門技術兵の給与体系は異なる。最前線に近づけば近づくほど支給額が高くなる段階制で、最高額は12万フリヴニャ(約42万円)に設定されている。これに加えて、実戦への参加や指揮任務への従事に対し、最大10万フリヴニャ(約35万円)のボーナスを受け取ることも可能だ。

Share.