PFAS系製品より有害性の低い代替製品としてシリコンベースの冷却液を提案
ドイツの化学メーカーであるWackerが、データセンターの冷却市場に参入します。
同社は、液浸冷却(Immersion Cooling)向けの新しいシリコンベースの誘電冷却液「Helisol EC」を発表しました。
Wackerはこれまで産業用途向けの熱伝達液「Helisol」を製造してきましたが、今回、単相(一相)液浸冷却(Single-Phase Immersion Cooling)向けとして新たなバリエーションを開発しました。
Helisolシリーズの冷却液は、線状シロキサン化合物の混合物から作られるポリジメチルシロキサン(PDMS)です。同社によると、この液体は安定性が高く、さまざまな温度条件下で使用でき、動作温度範囲はマイナス100℃からプラス100℃まで対応するとしています。
Wackerは、このシリコンベースの冷却液について、液浸冷却環境でこれまで広く使用されてきたPFAS(有機フッ素化合物:Per- and Polyfluoroalkyl Substances)系の誘電液よりも環境や健康への悪影響が少ないと説明しています。PFASは発がん性との関連が指摘されており、近年は他の冷却液への置き換えが進められています。
Wacker Chemieは1914年頃にドイツで設立されました。現在はシリコン化学およびエチレン系ポリマー製品を主力事業としています。
Wacker家が経営する同社は、現在、欧州、アジア、北米・南米に25カ所以上の生産拠点を展開しています。シリコーンゴム、エチレン酢酸ビニル(EVA)再分散型ポリマー粉末などのポリマー製品、化学材料のほか、半導体業界向けのポリシリコンやウエハーも製造しています。
なお、Helisolシリーズの冷却液の大半は、ドイツ・ブルクハウゼンにある同社の生産拠点で製造されています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
