【写真を見る】生死を分けた2m “地震のような衝撃だった” 一瞬で自宅が土砂にのまれ、妻を失った男性 豪雨から6年…改めて伝える「危ないと思ったら1秒でも早く逃げるに尽きる」

芦北町の災害公営住宅で暮らす79歳の矢野解光さんは、自宅ごと土砂にのみ込まれ、妻・まさ子さん(当時67)を亡くしました。

矢野解光さん「優しく活発で何でも前向き。いい女房だったなと思う。私にとって大事な人だった」

■2020年7月4日――

熊本県内各地を雨が襲ったあの日、農業を営む矢野さんは、まさ子さんと芦北町伏木氏にあった自宅にいました。

土砂崩れが起きたのは午前6時半ごろでした。

■その瞬間――

家のすぐそばを流れる小さな川の水位を確認し、避難しようとした直後でした。

矢野解光さん「妻に『危なかで避難すっぞ(危ないから避難するぞ)』と、最後の言葉が出るか出ないかくらいの時にドーンと“地震”が来た」

“地震”と表現するほどの衝撃とともに自宅は土砂にのみ込まれ、跡形もなく崩壊しました。

■「あの山の上から一気に来た」

矢野解光さん「斜面の上にある竹が100本ぐらいここに来ていた。妻はその中にいた。私は外に押し出されたような感じで」

■妻は、一瞬で、帰らぬ人に

矢野さんは奇跡的に助かりましたが、まさ子さんが見つかる前に病院へ運ばれ、約1か月入院したため、最期の別れがかないませんでした。

矢野解光さん「実際に死に顔を見ていれば亡くなったんだなと思いますけどそれがなかったので、どこかにいないだろうかという気持ちでいっぱい。自分の目で見えないだけで実際はそばにいるんじゃないかと思う」

■生死を分けた2m

矢野解光さん「私はこの辺にいた妻はこの辺」

あの時、まさ子さんが少しでも自分のそばにいたら…あと1秒でも早く避難を決めていたら…後悔し続けています。

矢野解光さん「ここに来れば思い出すし、思い出せば悲しくなる。涙が止まらない」

■今も、妻を感じられる場所――

まさ子さんが好きだった花や飲み物などを毎日のように届け…以前と同じように田んぼに出ます。

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