執筆:外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村 勉
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は111.47円前後、ニュージーランド(NZ)ドル/円は91.24円前後で取引が開始されました。
今週はNYダウ平均株価が比較的堅調に推移したことが豪ドル、NZドルの下値を支えました。一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利上げ観測の高まりが上値を抑える要因となりました。そうした中で、30日には米ドル/円が約40年ぶりに162.00円を上抜け円売りが加速したことで、豪ドル/円は112.63円前後、NZドル/円は92.47円前後まで上昇しました。もっとも、2日は一部通信社が「今後介入が行われる場合には、強い警告は発出されない可能性がある」と報じたことで、不意打ちの円買い介入への警戒が急速に高まり、円が買い戻されると、豪ドル/円は111.15円前後、NZドル/円は91.50円前後まで下落する場面も見られました(執筆時)。

豪ドルの上値は抑えられやすい

来週は豪州の主要経済指標の発表はありません。豪準備銀行(RBA)は前回の金融政策会合で、インフレ率が目標を大幅に上回っていることに警戒を示していました。ただ、その後、米イランの停戦合意を受けてエネルギー価格が下落していることもあり、インフレへの警戒を弱めている可能性もあります。この場合、RBAの追加利上げ観測の後退につながりますので、豪ドルは金融政策の面から上値の重い展開となりそうです。
そうした中で、2日に政府・日銀による円買い介入について、「今後介入が行われる場合には、4月30日に行われたような強い警告は発出されない可能性がある」と報じられたことで、市場円買い介入への警戒感から、一方的な円売りは進みにくい状況です。そのため、米ドル高局面では豪ドル/米ドルの下落が豪ドル/円の重しとなり、普段以上に下押しされる可能性があります。

RBNZは利上げか?

NZでは8日(水)にNZ準備銀行(RBNZ)が金融政策会合を開催します。前回会合(5月27日)では、市場予想通り政策金利を2.25%に据え置いたものの、声明からは利上げ支持が3人、据え置き支持が3人(ブレマン総裁を含む)で拮抗していたことがわかり、「2月時点の想定よりも早期かつ大幅な利上げが必要になるとの認識では全委員が一致」していたことも判明しています。NZの消費者物価指数は前年比+3.1%と中銀の目標レンジ(1~3%)を上回っていることもあり、市場では今回のRBNZで25bp(0.25%ポイント)の利上げを80%程度、年内にさらにもう1回の25bp利上げを織り込んでいます。利上げの有無と声明でさらなる利上げ示唆があるかどうかに注目です。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は、日足一目均衡表の雲下限付近での値動きが続いています。目先の下値目途は心理的な節目となる110.00円となりそうです。その下の水準では3月31日安値(108.79円前後)がサポートとなります。この水準を下抜けると、調整が一段と加速する可能性がありそうです。一方、上値は一目均衡表基準線が目先のレジスタンスとして意識されそうです。この水準を上抜けることが出来れば、雲の上抜けを試す動きとなりそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表】※6月25日時点

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:110.000-113.500、NZD/JPY:90.500-93.000

7/6週のイベント:

07/08 (水) 11:00 NZ ニュージーランド準備銀行(RBNZ)政策金利
07/09 (木) 10:30 中国 6月消費者物価指数(CPI)
07/09 (木) 10:30 中国 6月生産者物価指数(PPI)

今年の6月は例年と比べると涼しく、雨が多かった印象でした。調べたところ、東京都心における6月の降雨量は観測史上3番目の多さだったようです。7月に入ってもまだ涼しい日が続きますが、来週後半からは30℃を超える予報となっています。もう少しだけ涼しい夏を楽しみましょう。

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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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