【写真を見る】法律の世界では「人は生まれた時点で人になる」 妊婦死亡事故 障害が残った赤ちゃんの被害を裁判所はどう判断?愛知・一宮市

法律の世界では「人は生まれた時点で人になる」と理解されています。立教大学の小林憲太郎教授によると、刑法においては「胎児は人として保護に値する価値を持っていない」と解釈されているということです。つまり、胎児は人とみなされていないと。

■「胎児も被害者として認めて」意見書を国に提出

ただ、法律の世界がそのままかといったらそうではありません。

研谷さんの事故を受けて、ことし3月の愛知県議会では、胎児も被害者として認めるよう国に法整備を求める意見書を全会一致で可決し、国に提出しています。

■胎児は 裁判所の判断は

では、胎児を人として認めたことになるのか。弁護士法人Kokoro International の上田佳孝弁護士に聞きました。

今回の判決では、これまで通り胎児を人とは認めていません。理由としては、母親の沙也香さんへの過失運転致死は適用されていますが、日七未ちゃんへの過失運転傷害は適用されていないからです。

一方で判決文では、「胎児機能不全となり低酸素脳症の仮死状態で生まれ、出生後から意識がない上、自発呼吸も不可能な状態であり、現在も回復困難な病態が続き、24時間介護が必要な状況にある」と、日七未ちゃんが事故が原因で障害を負ったことを指摘しました。

内容からすると人として認めたようにも見えますが、量刑では認められていない。胎児が人か否かの判断は、留保した形になります。

■刑法の枠内で“日七未ちゃんの存在”を最大限考慮か

一方、刑法の枠内では「過失運転致死で禁固3年以内なら、執行猶予がつき実刑は少ない」。ただ、今回は実刑だったことから、刑法の枠内で“日七未ちゃんの存在”を最大限考慮したのではないかとのことです。

そして、遺族感情も考慮したのではと上田弁護士は指摘しています。判決文に、日七未ちゃんの名前や出産の状況・現在の病状について明記されていて、踏み込んだ内容ではないかと見ています。

おなかの子が法的に人であるとなれば、人工中絶を余儀なくされる人は殺人行為を犯したとみなされてしまいます。一見非情にも見える刑法の決まり。今後、遺族の思いは届くのでしょうか?

CBCテレビ

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