<北中米W杯>もはや昔のブラジルではない…開幕戦で92年ぶりの敗戦危機

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2026.06.15 06:48

14日、北中米ワールドカップ(W杯)C組のブラジル対モロッコ戦で、観客席を埋め尽くしたサッカーファンたち。優勝候補のブラジルは苦しい試合の末、1-1で引き分けた。[AFP=聯合ニュース]

「心配だ。もっと良いスタートを期待していた」

ブラジル代表が60年ぶりに迎えた外国人指揮官、カルロ・アンチェロッティ監督(イタリア)は、本大会初戦の直後にこう語った。ワールドカップ最多優勝(5回)を誇る「永遠の優勝候補」ブラジル(FIFAランキング6位)が、ホーム同然の地で、1934年以来92年ぶりの開幕戦敗戦危機に追い込まれた。「アフリカの強豪」モロッコ(同7位)を相手に苦戦した末、辛うじて引き分けに持ち込み、プライドを傷つけられた。

ブラジルは14日(日本時間)、米ニューヨーク・ニュージャージー・スタジアムで行われた2026年北中米ワールドカップC組第1戦で、モロッコと1-1で引き分けた。試合序盤の主導権は完全にモロッコが握った。キックオフからわずか10分でシュート6本を放って勢いに乗ると、前半21分にイスマエル・サイバリ(PSVアイントホーフェン)が先制ゴールを決めた。ブラジルは前半31分、ブルーノ・ギマランイス(ニューカッスル)のパスを受けたビニシウス・ジュニオール(レアル・マドリード)が同点ゴールを決め、追いついた。
英スカイスポーツは「数字がすべてを物語っている」とし、ブラジルが前半だけでモロッコに12本のシュートを許したことについて、戦術面で圧倒されたことを示す数字だと指摘した。米ジ・アスレチックも「アンチェロッティ監督が後半20分になる前に交代カード5枚のうち4枚を切ったのは、チームのパフォーマンスに深刻な問題があることを認めたシグナルだ」と評価した。さらに「ビニシウスの個人技以外に得点ルートがなかった」とし、「ブラジルはセンターミッドフィルダーとフルバックの世代交代と育成システムの停滞を如実に示した」と酷評した。

ブラジルはドイツ、イタリアと並ぶワールドカップの伝統的な強豪国だが、近年の歩みは期待外れだ。2002年の日韓ワールドカップ優勝を最後に、24年間トロフィーを手にしていない。2大会連続でグループリーグ敗退を喫したドイツや、3大会連続で本大会出場を逃したイタリアほどの惨状ではないにせよ、ブラジルの名声に見合う成績とは言い難い。

一方のモロッコは、2010年代からユース育成システムを全面的に改革し、欧州でプレーする自国系・二重国籍選手を積極的に招集して戦力を強化してきた。カタール大会での4強入りの快挙、2024年パリ五輪の銅メダルに続き、今大会でも「黄金世代」を前面に押し出し、再び旋風を巻き起こすことを予告した。

この試合で最も存在感を放ったのは18歳のミッドフィルダー、アユブ・ブアディ(リール)だった。フランス生まれの同選手は、各年代のフランス代表を経験し、U-21代表では主将も務めたが、大会開幕の1か月前にモロッコ代表を選ぶという電撃的な決断を下した。そして初戦から、その決断が正しかったことを示した。

一方、D組ではオーストラリアが極端な守備戦術でトルコのシュート30本を防ぎ切ったうえ、2度のカウンター攻撃のチャンスをいずれも得点につなげ、2-0で勝利した。C組のスコットランドはハイチを1-0で下して首位に立った。B組のスイスとカタールは1-1で引き分けた。

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