【舛添直言】イスラエルとヒズボラの戦いが終わらない歴史的理由、トランプとネタニヤフの対立の裏側を徹底解説
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舛添 要一
国際政治学者
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2026.6.13(土)
6月8日、レバノン南部クファル・ジャラで、イスラエル軍の空爆で死亡した軍幹部の棺を運ぶレバノン軍兵士たち(写真:AP/アフロ)
アメリカとイランは、4月8日に停戦に合意したが、イランとイスラエルが6月7日~8日に相互に攻撃の応酬を行った。
8日には、ホルムズ海峡付近で、米軍の戦闘ヘリコプター「アパッチ」がイランによって撃墜された。これに対して、米中央軍は、自衛のためとして、ホルムズ海峡付近のイランの防空システムなどを攻撃した。その後も、連日、両国の相互攻撃が続いている。イランは、ホルムズ海峡の完全封鎖を宣言した。
一方、イスラエルは、7日、レバノンの南部を攻撃し、10人以上の死者が出た。レバノン攻撃は、アメリカ・イランの停戦の大きな障害となっている。
ところが、12日の日本時間未明に、トランプ大統領は、イランへの攻撃中止を命じた。停戦交渉が進んでいるとの認識を示したのである。トランプの方針は揺れ動くので、今後もどうなるかは不明である。
終わらないイスラエルのレバノン攻撃
イスラエルがレバノン南部を攻撃しているのは、そこを親イラン・反イスラエル勢力のヒズボラが本拠地としているからである。
イスラエルとレバノンは、4月に敵対行為の停止で合意し、その合意は5月にも継続されたが、戦闘は続いていた。
6月3日には、アメリカの仲介で、イスラエルとレバノンは停戦の実施に合意した。停戦発効の条件として、ヒズボラによる攻撃の完全停止とリタニ川以南からのヒズボラの撤退をあげている。さらに、レバノン軍が特定地域を排他的に統治する「パイロット・ゾーン(試験区域)」を迅速に設置することも決めた。6月22日には、両国間でさらに協議を進めるという。
しかし、4日、ヒズボラは、自らの排除を求めるこの停戦条件を拒否した。そこで、イスラエルは、レバノン南部への攻撃を続けている。ヒズボラもイスラエル軍を攻撃した。また、ヒズボラの後ろ盾であるイランは、ミサイルでイスラエルを攻撃した。対抗するイスラエルは、イランを空爆した。
イランにとっては、ヒズボラは重要な代理勢力であり、イランとしては、なんとしても温存したいのである。
