一般社団法人京都府医師会、株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡野原 大輔、以下「PFN」)、PSP株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:依田 佳久、以下「PSP」)は、2025年度に実施した宇治市肺がん検診での実証利用を経て、2026年度に京都府内で実施される肺がん検診に、京都府医師会、PFN、PSPが共同開発した、AI技術を用いた胸部X線画像診断支援プログラムを本格導入します。

本診断支援プログラムは、京都府医師会、PFNの協力のもとPSPが医療機器認証を取得したもので、胸部の異常所見の疑いが低いことを推定して読影端末に表示します。本診断支援プログラムを導入することで、読影医の業務負担を軽減し、中長期的な読影体制の維持と持続的な読影精度向上、京都府民の健康増進を目指します。

胸部X線画像診断支援プログラムの解析結果の読影端末での見え方(Ⅰ)

胸部X線画像に異常所見の疑いが低いと「No Findings」が表示される

肺がん検診においては、比較的低コストかつ短時間で撮影できる胸部X線画像を用いることが一般的です。しかし、読影件数が非常に多く、さらにガイドライン*1には見落としを防止するため2名以上の読影医による多重読影が示されていることから、読影医の確保と診断負荷が課題になっています。AI技術を用いた既存の診断支援プログラムは、異常所見の疑いが低い場合も陽性と判断されることが多いという課題がありました。

今回京都府医師会、PFN、PSPで共同開発した本診断支援プログラムは、京都府医師会が収集・診断したX線画像を活用し、異常所見が含まれない正常例を特に多く学習したPFN独自開発のAIモデルを使用しています。京都府内の肺がん検診では、検診者の画像をこのモデルで解析し、異常所見の疑いが低いと推定された場合は読影端末上に解析結果として「No Findings」を表示し、読影医の診断を支援することができます。従来の読影医2名による体制に変わりはなく、本診断支援プログラムを参考にして最終的な診断は医師が行います。

京都府医師会は、肺がん検診等の京都府内住民検診の読影を担っています。読影医の高齢化が進む中、本診断支援プログラムを活用することで、今後の検診読影を支える若手医師の参加を促し、読影体制の維持、読影の質的な均てん化により、京都府民の健康増進に貢献します。

PFNは、創業当初から医用画像領域の研究・開発チームを有しており、これまでデータサイエンティスト向けコンペティションプラットフォームであるKaggleにおける胸部レントゲン画像を用いた肺炎検出などのコンペティション*2での上位入賞や国際学会での複数の論文採択実績があります。10年以上にわたり蓄積してきた医用画像解析の知見と技術は、今回の診断支援プログラムの開発にも活かされています。

PSPは、医用画像管理システム(PACS)の開発、販売を主力事業としています。全国に約2,600施設の顧客を有し、稼働施設数ベースでは国内の22%超のシェアを有しています。今後、市場におけるPACSシェアの拡大のみならず、病理、AI関連事業、一般利用者向けのPHRサービス、医療データ利活用事業等、新規サービスの展開を加速して参ります。

*1有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン:平成18年度厚生労働省がん研究助成金「がん検診の適切な方法とその評価法の確立に関する研究」班

*2 Kaggleと北米放射線学会が2018年に共催した胸部レントゲン画像の肺炎検出コンペティション「Kaggle RSNA Pneumonia Detection Challenge」など

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