【和歌山】ビームライフル〝無の心〟で射撃全国優勝 オリンピックに照準合わす
和歌山市の伏虎義務教育学校5年、山田ひかりさんが昨年12月、東京で開催された「第13回全日本小中学生スポーツ射撃選手権大会」の小学生女子の部ビームライフル自由姿勢40発競技で優勝した。全国大会初出場での快挙。「日本一になれて、叫ぶぐらいうれしかった」と満面の笑顔を見せる。
ビームライフルは光線銃を使って10㍍先の的を狙う競技。得点は中央になるほど高く、10点圏内の円は直径1㍉と非常に小さい。一瞬の乱れも許されない集中力と精神力が求められる。

ライフルを持つ山田ひかりさん。姉で高校1年の颯夏さん㊧が見守る
全国大会の一週間前、滋賀県で行われた競技会で大会新記録を出し、上り調子で東京に向かった。ところが本番直前、自身の銃が故障するアクシデントが発生。父親の晴基さんが急きょ修理したものの、調整不足のまま競技が始まった。冒頭は苦戦したが、後半は「無の心」で本来の力を発揮。高得点をたたき出し、勝利を引き寄せた。「心配だったけど、だんだん良くなってきて『めっちゃいいやん』と思えた」とはにかむ。

集中して的を狙う
小学3年生の時、父親に連れられて初めて射撃場を訪れた。約5㌔㌘もある銃の重さに驚いたが、的を射抜いた時の達成感に魅了された。バスケットボールや水泳で鍛えた体幹の強さと、負けず嫌いな性格が勝負強さの秘けつだ。父親や2人の姉、弟も含めた「射撃一家」で、毎日のように家族そろって練習場に通う。
県ライフル射撃協会の出来可也理事長は、「10点で満足せず、その中心の10.9点を徹底して追い求める探究心がある。自分自身に打ち勝とうとする姿勢が今回の結果につながった」と評価する。
現在は、立った姿勢で行う「立射(りっしゃ)」に挑戦中。目標は「同じ大会の連覇と二種目制覇。そして日本記録を出すこと」ときっぱり。「将来の夢は射撃のオリンピック選手」と世界に照準を合わせている。
(ニュース和歌山/2026年6月6日更新)