
写真はニュージーランド準備銀行。2017年7月、ウェリントンで撮影。REUTERS/David Gray
[ウェリントン 27日 ロイター] – ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は27日、政策金利のオフィシャルキャッシュレート(OCR)を2.25%に据え置いた。ただ、投票では賛否が分かれ、僅差の決定だったことが浮き彫りになった。中銀は世界的なエネルギー価格の高騰に対応するため、従来の想定より早期かつ大幅な利上げが必要になる可能性が高いとの見方を示した。
理事会メンバーのうち3人が据え置きを支持した一方、3人は25ベーシスポイント(bp)の利上げを支持し、最終的にブレマン総裁が決定票を投じた。賛否同数となり決定票が投じられるのは2019年の金融政策委員会設置以来初めて。
ロイター調査ではエコノミスト29人のうち1人を除く全員が3会合連続の据え置きを予想していた。ただ、半数強は中東紛争の長期化により、9月までに利上げが必要になる可能性があると指摘していた。
ブレマン氏は会合後の記者会見で「われわれは今後の会合で利上げの可能性が高いとみている。もちろんデータの推移、インフレ見通しの変化、リスクバランス次第だ」と述べ、「重要なのは中期的なインフレ見通しをどうみるかだ」とした。
その上で「現時点でも、かなり長期間続いている供給混乱があり、それが波及していく可能性が高いとみている」と述べた。
タカ派的なトーンを受け、NZドルは0.6%上昇。2年物スワップ金利は5bp上昇の3.51%となった。市場が織り込む7月の利上げ確率は中銀決定前の68%から73%に上昇し、年内に予想される引き締め幅は計72bpとなった。
中銀は今後3年の予測期間におけるターミナルレート(政策金利の最終到達点)の見通しを従来の3.0%から3.28%に引き上げた。
声明は「総合的に見て、OCRは2月の金融政策報告で想定したよりも早期かつ大幅に引き上げる必要が生じる可能性が高い」とした。
<7月利上げが視野に>
キーウィ銀行のチーフエコノミスト、ジャロッド・カー氏は「今後の利上げ軌道はわれわれの予想よりはるかにタカ派的だ」とし、7月の利上げを予想した。
ASB銀行のチーフエコノミスト、ニック・タフリー氏は「NZ中銀にとって綱渡りの状況だ」とし、金利を過度に低い水準に長期間維持すればインフレを助長し、後により大幅な利上げを迫られるリスクがあると述べた。また、中銀内部の意見は「かなり割れている」ものの、次回7月の会合では利上げ支持が優勢になるとの見方を示した。
NZのインフレ率は2四半期連続で3.1%と、中銀の目標レンジ(1─3%)を上回った。イラン情勢に伴う世界的な石油供給の混乱が長引く中、短期的なインフレ期待に変化の兆しも見られる。
中銀はインフレ率が第3・四半期に4.3%に上昇すると予想。また、10年ぶりの高水準に近い5.3%で推移してきた失業率は5.4%でピークに達し、27年6月まで同水準にとどまると予想している。経済成長は第2・四半期がゼロ、第3・四半期も前期比0.2%にとどまると予測している。
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