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中国が北西部甘粛省玉門の砂漠地帯にある射爆場で、米軍の三沢基地(青森県)や嘉手納基地(沖縄県)にある「バンカー」と呼ばれる戦闘機を守るための掩体壕(えんたいごう)に類似した目標物を作り、無人機による攻撃訓練を行った可能性があることが、シンクタンク国家基本問題研究所(国基研、櫻井よしこ理事長)が衛星写真を分析した結果、明らかになった。

「バンカー」にはミサイルによる実射で確認される着弾痕がなく、出入り口を正面から圧迫したような形状になっていることから、無人機を「バンカー」の正面に突入させていた可能性が高い。
同形状のバンカーは1月にも同じ場所に設置され、2月に撤去されたことから試験か訓練を繰り返し行ったもようだ。別の場所では嘉手納基地配備の早期警戒管制機(AWACS)の形状を模した疑似飛行機を置き、黒シートをかぶせた。
昨年11月11日の段階ではシートがかぶったままだったが、19日には着弾痕は確認されずに黒シートが破れ、機体の一部とみられる破片が散乱していた。大きな爆発を伴わない無人機などによる突撃か爆発実験を行った可能性が高い。
嘉手納基地は台湾に近く米軍の戦闘機が迅速に展開できる拠点である。三沢基地ではF16戦闘機から最新鋭のステルス戦闘機F35Aへの機種転換が進められている。3月に4機が到着し、最終的には48機が常駐する計画で、アジアにおける米空軍の最新鋭ステルス機の一大拠点となる。
衛星写真を分析した国基研の中川真紀研究員は「空軍基地を模した射爆場への実射はミサイルが主だったが、昨年から無人機などの『新領域戦力』を使用した可能性のある事象が確認されるようになった」と指摘。「中国軍では本年開始の第15次5カ年計画で明示された『無人知能化戦力整備の加速』に従い、無人機の開発や部隊配備を着々と進めている。『新領域戦力』の増強が加速する可能性があり、対策は急務だ」とも語った。
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在日米軍基地に迫る中国系施設
中国の攻撃訓練が判明したことで、基地防衛の重要性が改めて浮き彫りとなったといえる。特に青森県には米軍のほか自衛隊基地、原子力発電所など重要施設が数多くある。周辺の外国資本施設が有事の際に妨害・破壊活動に悪用されないための対策も急務といえそうだ。
無人機攻撃は昨年6月、ウクライナがロシア国内の複数の空軍基地に駐留中の戦略爆撃機など40機以上に損害を与えた「蜘蛛(くも)の巣作戦」が記憶に新しい。100機以上の小型ドローンがロシア国内に持ち込まれ、大型トレーラーでロシア空軍基地近くまで運送された。
中国が台湾有事で米軍の航空戦力を無力化する最も効率的な方法は地上にいる間に破壊、あるいは滑走路を使えなくすることだ。このため無人機による攻撃訓練を繰り返しているとみられる。
国基研の令和6年の調べでは、当時、青森県内には中国資本が関わる再エネ発電所が約360カ所存在した。政府の脱炭素政策に伴い外資の再エネ施設は増えているが、特に中国資本の進出が目立っている。
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筆者:有元隆志(産経新聞特別記者)
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