
ロシア第4の都市エカテリンブルクが、2022年2月の全面侵攻開始後、初めてのドローン攻撃を受けました。ロシアの国営メディアによると、4月25日朝、ロシア中部の工業都市エカテリンブルク中心部にある高層住宅にドローンが直撃しました。煙を吸った住民1人が入院、その他の負傷者は確認されていません。
エカテリンブルクは人口約150万人を擁するロシア第4の都市で、首都モスクワから東に約1,400キロ離れたウラル地方の中心都市です。2022年2月の全面侵攻開始以来、前線から遠く離れた同市が攻撃対象となるのは今回が初めてのことでした。
専門家は、ウクライナ東部ハルキウ州から発射された長距離ドローンによる攻撃だと指摘しています。昨年来、ロシア各地では石油施設や軍需工場を標的にしたドローン攻撃が断続的に続いており、今回はその範囲が主要大都市にまで及んだ形です。ロシア本土の奥深くまで到達できるウクライナ側の能力を改めて示しました。
一方、ウクライナ側ではロシア軍による大規模な空爆が続いています。ウクライナ当局によると、4月24日夜から25日の日中にかけてミサイル47発とドローン619機が発射され、各地のインフラや住宅地が攻撃を受けました。東部の主要都市ドニプロでは集合住宅などが直撃を受け、少なくとも7人が死亡、57人が負傷しています。
ウクライナ空軍は相当数を撃墜したとしながらも、すべてを防ぎきることは困難な状況にあり、電力施設や住宅地への被害が繰り返されています。前線から離れた都市部でも避難や停電が日常化し、市民生活への深刻な影響が続いている状況です。
ドニプロに大規模空爆、ゼレンスキー大統領「ウクライナへの関心失わないで」
ゼレンスキー大統領はSNSに「ロシアが引き起こした戦争がイラン戦争に隠れている」と投稿し、多くの子どもを含む市民が巻き込まれたことを訴えました。米国とイランの戦争が長期化するなか、米国の関心がウクライナから中東へと移ることへの危機感を強めています。大統領はまた「米国が中東に関心を向けたため、停戦が近いうちに実現するとは思えない」とも語っています。
エカテリンブルクとドニプロという双方の主要都市で相次ぎ被害が生じたことで、戦争がもはや前線だけでなく広範な都市圏を巻き込む段階に入ったことが改めて浮き彫りとなりました。国際社会には停戦・緊張緩和に向けた外交努力とともに、国際人道法の順守を双方当事者に強く求める役割が問われています。
