[16日 ロイター] – 米国・イスラエルとイランとの戦闘により、航空会社から小売業者に至る欧州企業の業績見通しに暗雲が垂れ込めている。第1・四半期こそ好調な業績が期待されているが、エネルギー価格の上昇やサプライチェーン(供給網)の混乱、成長の減速が見通しを圧迫している。
英スーパーマーケット大手テスコ(TSCO.L), opens new tabは、紛争を巡る不確実性が収益を圧迫する恐れがあると表明した。フランスの蒸留酒大手ペルノ・リカール(PERP.PA), opens new tabは観光客の減少で売上高が減少していると警告。スイスのチョコレート大手バリーカレボー(BARN.S), opens new tabは紛争に関連したサプライチェーンの混乱に言及して利益見通しを下方修正した。英格安航空会社イージージェット(EZJ.L), opens new tabは16日、今年度上半期の損失が拡大すると警告し、同社の株価は下落した。英家庭用品販売のダネルム(DNLM.L), opens new tabは、紛争に関連した不確実性のため顧客が支出を減らしていると説明した。
和平合意が実現すればホルムズ海峡の封鎖が解除されて石油の流通が再開されるとの期待が高まる中、今後の動向は戦闘がどの程度長く続くかに大きく左右されることになりそうだ。
Europe’s benchmark index STOXX 600 has rebounded in recent weeks
中東情勢の緊迫で市場は動揺し、紛争が長期化すれば石油価格が一段と上昇してインフレを押し上げ、消費需要を減退させるとの懸念が強まっている。
フランスの高級ブランドであるLVMH(LVMH.PA), opens new tabとエルメス(HRMS.PA), opens new tabは、紛争の影響で中東の売上高が打撃を受けたと説明。高級ブランドにとって待望の回復がさらに遅れる事態となった。一方、オランダの半導体製造装置大手ASML(ASML.AS), opens new tabは15日、市場予想を上回る四半期決算を発表。人工知能(AI)ブームが続く中、通期業績見通しを引き上げた。ドイツの半導体システム製造会社アイクストロン(AIXGn.DE), opens new tabは好調な受注を発表し、2026年の売上高見通しを上方修正した。
The energy sector is expected to deliver great profits
アリアンツGIの欧州株担当最高投資責任者、クリストフ・ベルガー氏は、一部の「厳選された勝者」が好業績を発表しているにもかかわらず、全体として紛争は欧州企業の業績を支える要因ではないと指摘した。
同氏は、2月28日に米国・イスラエルがイランへの攻撃を始める前の段階では欧州企業の第1・四半期の増益率を「1桁台後半から2桁台」と予想していたが、現在では「堅調」であるものの、「2桁台にはならない」と見込んでいる。
LSEGによると、エネルギー部門を除く企業の第1・四半期売上高は平均で0.6%減と予想されている。
EU industries face different degrees of default risk if oil prices should rise to $129 per barrel for a prolonged period.
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