JALふるさとアンバサダーに地域の取り組みを聞いた。回答者は広島県JALふるさとアンバサダーの出頭美由紀さん
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、広島で東広島市西条の魅力発進に携わるJALふるさとアンバサダーの出頭美由紀さん。

――取り組みについて教えてください。
こんにちは。JALふるさとアンバサダー広島担当の出頭美由紀です。
各地の魅力をグローバルな視点で見つめてきたなかで、移住客室乗務員として広島県の魅力を探し情報発信する取り組みを行なっております。
今回は東広島市西条をご紹介したいと思います。西条は「世界の銘醸地」に比肩するポテンシャルを秘めていると今回の旅でとても感じました。

灘、伏見と並び日本三大銘醸地の一つ西条は、空港からのアクセスにも優れ、西条特有の赤瓦や赤レンガの煙突、そして格子模様の白い壁が続くノスタルジックな風景が続きます。8つの酒蔵、見どころが徒歩圏内にあるというのもうれしいポイントです。
お酒はもちろん、歴史やスイーツ、美食もよくばりたいという人にぴったりです。
歴史(History)・癒し(Relax)・感性(Sensibility)安芸国分寺で心身を整える「におい袋作り体験」
西条駅から徒歩約10分「安芸国分寺」へ。ここは約1300年前、聖武天皇の命により建立された真言宗御室派の官制寺院で、現在は国指定史跡の歴史公園として整備されており、穏やかな空気が流れる癒やしのスポットとなっています。
そしてぜひ体験していただきたいのが「におい袋作り体験」です。かつてインドで秘薬や疫病退散として重宝された香料の歴史を学びながら、数種類の天然香料を自分好みに調合します。
このほかにも、座禅・写経・書道・護摩行といった体験や、宿坊での精進料理も楽しみながらのんびりとした滞在も可能です。
所要時間: 約60分
費用: 3500円(材料費込み、要予約)
酒蔵巡り(Sake Tasting Hopping Spot)
歴代総理大臣の書など、見どころがたくさん【福美人酒造】
「福美人酒造」は、1917年(大正6年)に西日本の酒造業者の方々の出資で設立されたそうです。素晴らしい技術で「西条酒造学校」とも呼ばれ、これまでにもたくさんの酒造技術者や杜氏を育ててきた歴史があります。その上品で優しい味わいから「女酒(おんなざけ)」の代表として、特に女性のお客さまに人気があるんですよ。高市さんの書が飾られる日も、今から楽しみですね。
オリジナル商品がいろいろと楽しめる【亀齢酒造】
「亀齢酒造」は明治中期に創業し、「鶴は千年、亀は万年」という言葉にちなんで、長寿と繁栄の願いを込めて名付けられました。直売所とギャラリー「万年亀舎(まねきや)」では、蔵元限定のお酒はもちろん、すっぴんきれい石鹸など、日本酒のよさを活かしたユニークなオリジナル商品がたくさん並んでいます。
「すっきりとした辛口」という伝統の味を守り続ける職人気質の蔵元です。
酒造りの展示のほか、醸造蔵見学ツアー(要予約)、季節に合わせて酒蔵体験ツアーなど開催している見て聴いて楽しい【賀茂鶴酒造】
1873年(明治6年)創業の「賀茂鶴酒造」は、地名の「賀茂」と気高い「鶴」にちなんで命名されました。洗練されたブランディングなどで高付加価値を追求しています。
特に、1958年発売の「特製ゴールド賀茂鶴」は、大吟醸酒の先駆けとして、現在も長く愛されるロングセラー商品で、2014年にはオバマ米大統領(当時)と安倍晋三首相(当時)の会食に供されました。
食(GASTRONOMY)&ぶらりお土産さがしランチは新ご当地グルメ「東広島焼き」
精神を整えたあとは、酒蔵通りの「お好み真心デイズ 酒蔵通り店」へ。築100年以上の古民家をリノベーションした店内は、吹き抜けのある落ち着いた空間です。ここで味わえるのは、地元の恵みを凝縮した「東広島焼き」。
・シャキシャキとした食感がアクセントの東広島産「レンコン」
・甘みのある東広島産「ネギ」と、地元産の「お米」
・ジューシーな「国産せせり」を贅沢に使用
・酒処のこだわり:生地や出汁、さらにはお冷(飲み水)にまで、西条の銘醸蔵「福美人酒造」の仕込み水を使用しています
お好み真心デイズ 酒蔵通り店
所在地: 広島県東広島市西条末広町5-38
営業時間: 11時~14時、17時~22時
くぐり門珈琲店
築80年の古民家を再生したショップ。西条の仕込み水で淹れたコーヒーの豆や、酒粕を使用した酒粕チーズトースト、地元の特産品など、酒都の伝統を再解釈したユニークなお土産が揃います。
くぐり門珈琲店
所在地: 広島県東広島市西条本町17-1
営業時間: 10時~17時(火曜定休)
お菓子の蔵 さくらや
創業100年を超える老舗和菓子店で、酒粕を使った和菓子や季節限定のいちご大福が人気。看板商品は売上No.1商品の最中です。
広島県産のお米を使用し焼き上げた蔵元の銘柄入りの樽型最中種が特徴です。大吟醸酒と吟醸酒の酒粕と西条酒入りの白あん最中と、大納言の粒あん最中の2種類がございます。日本酒の苦手な方、お子さまにも好まれております。
お菓子の蔵さくらや 西条駅前本店
所在地: 広島県東広島市西条本町11-27
営業時間: 9時~18時
スイーツタイム in 御饌cacao
築150年の古民家を再生したチョコレート専門店「御饌cacao(みけカカオ)」でティータイム。
日本酒を使った「日本酒トリュフ」が看板商品ですが、優しい甘さの「御饌ホワイトチョコ」と、「ぬる燗プリン」をいただいてみました。
このプリンはぬる燗と同じ(40~45℃)に温めて、ソース代わりに日本酒をあわせると、日本酒の旨味とプリンの香りが絶妙に組み合わさり、新感覚のプリンを味わうことができる悶絶の美味しさです。
御饌cacao
所在地: 広島県東広島市西条本町15-25
営業時間: 平日11時~18時、土日祝11時~17時(月・火曜定休)
とっても楽しみにしていた究極のガストロノミー。夜の美食・美酒鍋とこい地鶏
旅の最後に、「旬彩希味」で酒蔵の歴史が凝縮された究極の郷土料理、100年フードの「美酒鍋」をチョイス。本来は蔵人たちの「まかない食」であったこの料理は、水は1滴も使わず、日本酒と塩、胡椒だけで、アルコールを飛ばして旨みだけを抽出する贅沢な文化の結晶です。アルコールを飛ばす際はお鍋が火の海となり圧巻です。
この美酒鍋に「東広島こい地鶏」、そして日本三大銘醸地・西条の日本酒をペアリング。地域ブランドの最高峰、究極のガストロノミーは、旅の満足感を最高潮に高めてくれました。
旬彩希味
所在地: 広島県東広島市西条本町7-29 林ビル1階
営業時間: 18時~23時(日曜定休)
――今後の展開・展望について教えてください。
今年5月にはIWC2026「SAKE部門」が酒蔵で開催され、海外からも注目が集まっています。春の蔵開き、秋の酒まつりも大人気です。
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
今回の旅で、西条は単なる「日本酒の街」というだけではなく、「自己の感性を磨き、心身を整えることのできるウェルネスな街」であると深く感じました。
伝統と革新が息づく西条で、心も体も満たされる特別な休日を過ごしませんか。
