
写真は高市首相。2月18日、東京で代表撮影。REUTERS
[東京 8日 ロイター] – 高市早苗首相は8日夕、イランのペゼシュキアン大統領と電話で会談した。記者団の取材に応じた高市首相は、事態の早期沈静化が何より重要であるという日本の立場を伝えたとした上で、「今般の米国、イラン双方の発表を前向きな動きとして歓迎している」とも伝えたことを明らかにした。外交を通じて最終的な合意に早期に至ることを期待しているとも伝達したと語った。
2月末に米国とイスラエルが対イラン軍事作戦を開始してから、両首脳が直接会談するのは初めて。
会談は午後4時から約25分間。首相はペゼシュキアン大統領に対し「最も重要なことは、今後ホルムズ海峡の航行の安全確保を含む事態の沈静化が実際に図られるということだ」と述べた。さらに、「ホルムズ海峡は世界の物流の要衝であり、国際公共財だ」との認識を強調した上で、「日本関係船舶を含む全ての国の船舶の航行の安全確保を早期に、迅速に行うよう求めた」と説明した。6日に保釈された日本人1人をめぐる問題の早期解決も要請したという。
高市首相は「ペゼシュキアン大統領からは現下の情勢についてのイランの立場について説明があった」とした上で、意思疎通を継続していくことで一致したとも述べた。一方、首相の発言に対する先方の反応については「外交上のやり取りなのでお答えは差し控えさせていただく」とした。
軍事作戦開始後、日本政府は茂木敏充外相がイランのアラグチ外相と3回電話で会談。高市首相は6日の参院予算委員会集中審議で「もうすでにイランとは何度も何度も(政府間協議を)行っている。さらに首脳同士という話だが、こういった段取りもつけている」と話していた。
日本は原油の9割以上を中東から輸入し、7割超がイランに面したホルムズ海峡を経由する。日本関係船舶は45隻がペルシャ湾内に留め置かれ、これまでに3隻が海峡を通過して湾外へ出た。
米国のトランプ大統領は日本時間の8日、イランとの間で2週間の停戦に合意したと表明。AFPの電話取材で停戦によって勝利を宣言しているのかと問われ、「完全かつ全面的な勝利だ。100%だ。疑問の余地はない」と主張している。ただ、イランが提示した10項目の和平提案については「交渉の土台になり得る」と述べるにとどめており、本格的な停戦合意が実現するかは見通せない。
(竹本能文、鬼原民幸 編集:石田仁志)
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab
