
ガレットを出す店をオープンした山腰建さん=能美市佐野町で
能美市の山腰建(たける)さん(44)が同市佐野町で、そば粉のガレットや焼き菓子を出すカフェレストラン「evanSE(エヴァンス) note(ノート)」を開業した。実家は岐阜県・白川郷のそば店。父が栽培を復活させた白川郷の在来種のそば粉を使い、「野性味あふれる古里のソバの味を広めたい」と意欲を見せている。(松村裕子)
この在来種は香りの強さや風味の良さが特徴で、三十数年前に父が復活させた。白川郷で唯一栽培を続けており、弟が継いだそば店で使っている。焼き菓子「そばフロランタン」を母が開発したが、高齢のため数年前に製造をやめた。
山腰さんは東京の調理師学校で学んだ後、富山、金沢市の飲食店などで和食や洋食、コーヒー、菓子の修業を重ねた。勤務先で知り合った妻との結婚を機に、妻の実家がある能美市に転居。いずれ独立したいと、コロナ禍が落ち着いた一昨年から準備に乗り出し、自宅に近く飲食店の少ない能美市で物件を探した。空き店舗を借りて改修し、3月26日に開業した。
実家のそば店と競合せずにそば粉を広め、周辺の店と差別化できるメニューとして、クレープのようなフランス料理のガレットを選んだ。
焼き菓子は「おいしいお菓子を食べられないのはもったいない」と母のレシピを引き継いだ。「能美でも在来種ソバの味のよさを伝えたい。関心を持ったら、白川郷のそば店を訪ねてほしい」と願う。
店の奥には高校の音楽講師だった妻のグランドピアノを置き、音楽教室やライブを開く。店名は好きなジャズピアニストの名前と、音符を意味するノートから。「地元住民や九谷茶碗(ちゃわん)まつりなどの観光客が気軽に入って楽しめる場にしたい」と話す。火、水曜定休。(電)080(3048)6421
