奈良県桜井市 音羽山観音寺後藤住職の花だより - 散歩中にサクラが脱走!?

サクラの散歩中の住職

 奈良県桜井市にある音羽山観音寺。朝と夕方は、後藤住職の家族である犬のオサムとサクラの散歩の時間です。

 オサムは閉め切った境内で放すと、自分で気に入った場所に行って用を済ませてきます。サクラは住職がリードを持って散歩。記者もついて行き、境内を散策しました。

 朝、本堂の前に残っていた雪も、昼の間にほとんど溶けたようです。本堂前のモクレンも、すっかり葉は落とし、枝だけになった中につぼみをしっかりと付けています。

 「日に日に大きくなってくるわね。夏が終わって、剪定する時からついてるのよ」

 そういえば、だいぶ前からつぼみを見ている気がします。春に向けて、準備はそのころから進んでいるのですね。

 「フキノトウはないわね。去年はこの時期にあったんだけど」

 そう言って住職がのぞき込んだのは洗心の奥。この日はまだ見つかりませんでした。

 納経所の横には、小正月の日に住職が小豆粥をあげていた梅の木があります。

 「咲くかしら。こんなに苔もついてるものね。去年の春、葉が出るのが遅かったのよ。たまに2つ3つ実ができるんだけど……」

 この梅の木のことが、住職はとても気になるようです。

 「下の紅梅が一番早く咲くのよ。見に行ってみる?」

 サクラも一緒に、下の畑にある紅梅を見に行くことになりました。

 石段を降り、下の畑の方へ。フェンスの向こうに紅梅の木があります。

 「うーん、『つぼみ固し』ってところかしら」

 春の訪れはもう少し先になるようです。

 この後、少し事件が起こりました。記者にいろいろ説明しながら歩く住職の手からリードが外れ、サクラが一人でお散歩に。しかも鹿よけのフェンスの、どこかにある小さな穴をくぐって外に出てしまったようです。

 「おーい、サクちゃーん」と、サクラを呼ぶ住職。

 するとフェンスの外の、まだすぐ近くに、リードが何かに絡まって動けなくなっているサクラの姿がありました。リードをつけたままだったのが、良かったようですね。

 脱走に失敗して、住職に捕まり無事に境内に戻ったサクラ。次は好きな釣り鐘堂から動きたくないとのこと。猫たちや犬に振り回されて、それでも何だかうれしそうな住職です。

音羽山観音寺
山の中にある尼寺。奈良県桜井市南音羽。
JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。
火曜日閉門。17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門