男性育児休業取得率が上昇し、2024年度には全国で初めて4割を超えたことが話題となっています。なかでも、家事・育児への関与度が高い地域として、たびたび上位に挙がるのが沖縄県です。積水ハウスの白書では、沖縄県の男性は家事や育児への関与度が全国で最も高い地域として紹介されています。県の調査では、男性の育休取得率は49%と、全国平均を大きく上回る水準に。沖縄で育児に取り組む男性や専門家への取材から、数字の背景にある暮らしと課題を探ります。
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データや白書が示す沖縄パパの「高い評価」
積水ハウスの『男性育休白書2025』では、沖縄県が「男性の家事・育児力 全国ランキング」で2年連続全国1位となりました。このランキングは、育休取得日数や家事・育児への関与度などをもとに算出されたもので、父親の子育てへの関与が相対的に高い傾向にあることがうかがえます。
また、 沖縄県による『労働条件等実態調査』(2024年度)では、沖縄県の男性育休取得率は49.0%と全国平均(2024年度、40.5%)を大きく上回る水準が報告されています。
こうしたデータについて、沖縄在住で父親支援に関わってきた、ファザーリング・ジャパン沖縄支部代表の玉那覇敦也さんは、「沖縄は子育てに対しておおらかで、寛容な地域性があることは確か」と話します。
「行事ごとの親族の集まりも多い。子どもが身近にいる環境で過ごす機会が多く、男性が子育てに関わることへの心理的なハードルが低くなっている可能性はあります。さらに実家や親族の住まいが近い人が多いので、サポートを受けやすいという特徴もあります」
一方で、玉那覇さんは「データの数字をそのまま実態と受け取るのはやや慎重であるべき」とも指摘します。全国で最も離婚率が高い沖縄(厚生労働省、2024年)。ひとり親家庭に加え、移住者や離島出身者などが子育てで孤立しやすい傾向もあるといいます。
「子育ての大変さに格差があるところが、沖縄の課題です」
離島出身の妻 父親も育休を取らなければ「家庭が回らない」
那覇市で0歳と2歳の子どもを育てる大手企業勤務の男性(44)は、昨年6カ月の育休を取りました。妻が離島出身で、里帰り出産や実家の継続的な支援を受けることが難しい状況だったためでした。
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ライター。全国紙記者を経てフリーランスに。地方で男子3人を育てながら培った保護者目線で、子育て、教育、女性の生き方をテーマに『AERA』など複数の媒体で執筆。共著に『知っておきたい超スマート社会を生き抜くための教育トレンド 親と子のギャップをうめる』(笠間書院、宮本さおり編著)がある。静岡県在住。
