公開日時 2025年10月13日 05:00
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琉球新報朝刊
県警のまとめによると、人対自転車の人身事故は2024年までの過去10年間で77件発生した。死者は出ていないが、うち4割を超える33件が重傷事故だった。
運転手の年代別の内訳は、10代が38人(49%)と半数を占め、次いで20代が12人(16%)、30代と40代がそれぞれ8人(10%)など、若い世代による事故が多い。
一方、事故に遭った歩行者の年代では、65歳以上が27人(35%)、60~64歳14人(18%)と60歳以上で半数以上を占めた。50代11人(14%)、1~9歳8人(10%)、20代と40代がそれぞれ6人(8%)などと続く。
県警は、自転車の通行は原則車道で、例外的に歩道を走る場合も歩行者を優先とすることなどを定めた「自転車運転利用五則」の順守を促す。また、人身事故を起こすと賠償責任が生じるため「自転車を利用する家族全員で損害賠償責任保険などに加入するように」と呼びかけている。
ただ、au損保が実施した24年度の自転車保険加入率の調査(対象・全国の15~69歳の自転車利用者1万4737人)によると、沖縄県の加入率は47都道府県中42位の49%(前年度比4ポイント増)にとどまっている。
全国の加入率は65・5%と18年度の56%から9・5ポイント上昇していて、最も高かった京都府は75・3%。加入率に差がある背景には、都道府県ごとに条例で規定している自転車保険の「加入義務化」が影響しているとみられる。
調査時に条例で保険加入が義務化されていた34都府県で実際の加入率が高い傾向があり、沖縄を含むワースト10道県などでは義務化されていなかった。県生活福祉部生活安全安心課によると、沖縄では現時点で保険加入の義務化や、前段階である「努力義務化」もされていない。
大同火災海上保険の担当者は、自転車事故で1億円近い賠償が発生した県外の事例を挙げ、「自転車はスピードが出ると人の命も奪いかねない。後遺障がいにも賠償金がかかる」と指摘する。担当者は、自転車保険は月額千円程度の傷害総合保険でカバーできるほか、自動車保険の特約などでも備えられると説明。「補償範囲を広げることで大切な家族を守ることができる。加入を検討してほしい」と語った。(西田悠)
