米政府は6日、カナダの鉱物探査会社トリロジー・メタルズの株式10%を取得すると発表した。米アラスカ州での重要なエネルギー・鉱業プロジェクトの確保が目的で、出資額は3560万ドル(約54億円)に上る。
ホワイトハウスが6日発表のファクトシートで明らかにしたもので、トリロジー・メタルズが同州で開発を手掛けるアンブラー鉱区プロジェクトを支援する。今回の取引には同社株7.5%を追加で取得できるワラントが含まれている。
トランプ大統領はまた、同鉱区につながる道路建設計画を阻止していたバイデン前政権の決定を覆した。この計画は同州北部ブルックス山脈に広がる重要鉱物資源へのアクセスを改善し、エネルギー・鉱業分野の開発を進めることを目指している。
全長211マイル(約340キロメートル)のこの道路は、銅やコバルト、ガリウム、ゲルマニウムなどの鉱床が存在する遠隔地の鉱区を結ぶ。トリロジー・メタルズは、オーストラリアの金属・鉱業会社サウス32との合弁事業を含め、アラスカ州の遠隔地で鉱業権を保有している。
今回のトリロジー・メタルズへの出資は、トランプ米政権が重要鉱物分野で中国の支配的地位に対抗するため、北米の関連企業への出資を進める取り組みの一環となる。米政府は先週、カナダの資源会社リチウム・アメリカズの株式を取得することで合意したばかりだ。
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ホワイトハウスの発表を受け、バンクーバーに本社を置くトリロジー・メタルズの株価は、6日のニューヨーク市場の通常取引終了後に一時150%強の大幅上昇となった。同社にコメントを要請したが返答は得られていない。
トランプ氏はホワイトハウスの大統領執務室でのイベントで、「これは本来すでに稼働して米国に何十億ドルもの利益をもたらし、多くのエネルギーや鉱物などを供給しているはずのものだった」と話した。
トランプ氏の決定は、道路建設に必要な全ての許認可の再発行を内務省土地管理局および国立公園局、米陸軍工兵隊に指示するものとなる。バーガム内務長官はこのプロジェクトについて、環境への影響に配慮し、砂利で建設される有料道路になると説明。またトランプ氏は、この計画には2本の橋の建設も含まれると述べた。
バイデン前政権下の内務省は、野生生物に影響を及ぼす恐れがあるとして、この道路建設を阻止していた。
一方、ブルームバーグの最新データによると、著名投資家のジョン・ポールソン氏は、同氏の投資ファンドを通じてトリロジー・メタルズの株式8.7%を保有する主要株主となっている。
原題:US to Take 10% Stake in Trilogy Metals to Unlock Alaska Mining、US to Take 10% Stake in Trilogy Metals, White House Says (1)、Trump Approves Road Project in Alaska, Stake in Trilogy Metals、US to Take 10% Stake in Trilogy Metals, White House Says(抜粋)
(詳細を追加して更新します)
