[パラオとの懸け橋に 2025 JICA沖縄教師海外研修](4) 浦内桜教諭(恩納小)

 教師だからこそできることはあるのだろうか…。教員4年目のこの夏、そんな問いを胸にパラオでの研修に参加した。「百聞は一見にしかず」ということわざを体感する日々であった。自然に触れ、温かい人々と出会い、そして伝統料理や建築物を通して文化を知った。

 沖縄と似ているその島国を好きになるのに時間はかからなかった。また自然があって、人々がいて、文化があるからこそ教育があるのだと気付かされた。そして教育があるからこそ自然が育ち、人々が育ち、文化が発展していく。このつながりに気付いた時、いわゆる「お勉強」だけではない教育の重みを再確認することができた。

 今回、現地の小学校や高校を訪問し、授業を行ったり、高校の校長先生から話を聞いたりする機会があった。訪問した小学校では日本や沖縄の紹介をメインに授業を行った。パラオの子どもたちが興味津々で食いついてくれる様子を見て「知りたい、学びたい」という探究心は国や文化が異なっても変わらないのだと実感した。

 一方、パラオ高校の校長先生は、若年層のスマホ依存や若者の国外流出、教員不足といった課題について言及していた。沖縄を取り巻く課題と重なり、異国の地について学ぶ日々は、同時に沖縄について考える日々となった。

 「百聞は一見にしかず」ということわざは後世になって続きが付け加えられた。「百見は一考にしかず、百考は一行にしかず」。「たくさん見るより一回考えた方がよい。たくさん考えるより一回行動した方がよい」という意味である。今回の研修では多くのことを「見て」「考える」機会を与えてもらった。

 将来の変化を予測することが困難なこの時代を前に、まずは授業という「行動」を通して、子どもたちと共に未来をつくっていきたい。(水曜日掲載)

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