離婚を考えても「しない」理由は

既婚女性の何割くらいが、これまでに離婚を考えたことがあるのだろう。
弁護士探しのポータルサイト「ベンナビ離婚」が20〜49歳の既婚女性2993人を対象に行った調査では、実に60.3%が「これまでに一度は離婚を考えたことがある」と答えている。
うち、「常に考えている」(5.6%)「何度もある」(18.3%)「時々ある」(24.1%)「一度だけある」(12.3%)だった。

一方で実際するかどうかについては、「すでに進めている」(4.9%)、「意思は固まっているが実行できていない」(11%)、「悩んでいる」(19.9%)となる。ブレーキとなっているのは、夫への情、ではなく、金銭面の不安や子どもへの影響、住まいの問題といった現実的な事情だ。

人生100年と言われる現在、日本人の平均寿命は男性81.09年、女性87.14年で、女性の約2人に1人が90歳まで生きる。
結婚、子ども、仕事、離婚、女性のライフイベントの選択は、時代の移り変わりとともに広がったように見える。だが、過去や周囲の評価にとらわれ、迷う人も多い。
人生の岐路に立つ女性の選択と、その後の話をうかがう連載の後編。

今回は、ふたりの息子が成人、独立してひとり暮らしを始めたのを機に2年前に離婚した直子さん(仮名・54歳)にお話をうかがった。

東京在住の直子さんは、まさに新しい一歩を踏み出した女性だ。27年の結婚生活に区切りをつけ、次男が成人し、遠方の大学に入って独り暮らしを始めたタイミングで離婚。現在は念願だった東京の街でひとり暮らしをしている。

直子さんは現在は都内の一軒家で大好きな多肉植物の手入れを楽しみながら暮らす。写真提供:直子さんイメージギャラリーで見る

前編「孫のお迎え1回1000円。でも娘の子はタダ…義母にモヤモヤした嫁が離婚を決意した瞬間」では、そんな直子さんが離婚を考え始めた、あまりにささいな、けれども女性の共感を深く誘う理由をお伝えした。

前編「孫のお迎え1回1000円。でも娘の子はタダ…義母にモヤモヤした嫁が離婚を決意した瞬間」を読む。

後編では、結婚と同時に退職し、「学歴もスキルも人脈もない」と話す直子さんが再び正社員を目指すも、ふたりの子持ちであることを理由に断られ続け、それでも「絶対に正社員になる」と決めて派遣社員から始め、ついには正社員になるまでを、詳しくお伝えする。