ロシア軍は7日未明、ウクライナ首都キーウにある主要な政府庁舎を初めて攻撃した。ドローンとミサイルによる過去最大級の攻撃の一環で、少なくとも2人が死亡した。
キーウ中心部にある大きな閣僚会議(内閣)ビルから煙が上がる様子が見えた。この建物は屋根と上層階が損傷し、消火活動が行われているとスビリデンコ首相がソーシャルメディアへの投稿で明らかにした。
トランプ米大統領が主導する和平の呼びかけは拒否され、ロシアは戦争を終わらせる意思をほとんど見せていない。ロシアがむしろ、3年半に及ぶ戦争で新たな攻勢を準備しているのではないかと欧州の指導者らは懸念している。
ウクライナ空軍のテレグラムへの投稿によれば、ロシアはドローン805機とミサイル13発を発射したが、その大半は撃墜もしくは妨害された。
キーウのクリチコ市長はテレグラムへの投稿で、同市で死亡した2人のうちの1人は1歳の子どもだったと明らかにした。国家非常事態庁によれば、18人が負傷したという。
This morning, rescue teams are working across Ukraine after an overnight barrage of Russian missiles and drones struck Kyiv, Kryvyi Rih, Dnipro, Kremenchuk, and Odesa.
Residential buildings, government offices, and civilian infrastructure were deliberately targeted. At least two… pic.twitter.com/gnFHqYwwsG
— Yulia Svyrydenko (@Svyrydenko_Y) September 7, 2025
今回の攻撃は首都の住宅地も直撃。当局によれば、キーウ市内の地区の一つでは9階建ての集合住宅が大きな被害を受け、複数の階が部分的に破壊された。クリチコ市長によると、他にも複数の建物や車両が炎上し、ペチェールシク地区の政府関連施設でも火災が発生した。
中部の都市クリブイリフやドニプロ、南部の港湾都市オデーサも攻撃を受け、民間のインフラが標的となり、負傷者も出たと地元当局は述べている。
ロシアはここ数カ月、空爆を強化している。国連によれば、今年7月には2022年5月以降で最大級の民間人被害をもたらした。8月28日にはキーウへの攻撃で少なくとも25人が死亡したと地元当局は発表している。
欧州諸国の指導者は、ロシアが新たな攻勢に出るのではないかとの懸念を強めている。フランス南部トゥーロンで先月末に開催された安全保障会議では、ドイツとフランスの当局者が、ウクライナが支配する東部ドネツク州の要衝ポクロウシク周辺に集結するロシア軍について協議したと、事情に詳しい関係者が匿名を条件に明らかにした。
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トランプ大統領は、アラスカでロシアのプーチン大統領と先月会談するなど、ロシアによるウクライナ全面侵攻終結に向けた仲介を試みているが、ロシア側は停戦への姿勢をほとんど示していない。プーチン氏は先週、ウクライナのゼレンスキー大統領が交渉を望むなら「モスクワに来ればよい」と述べた。
これに対し、ゼレンスキー氏は5日のABCニュースのインタビューで、プーチン氏がキーウに来ればよいと語り、「私の国が毎日ミサイルにさらされ、攻撃を受けているときにモスクワに行くことはできない。私はこのテロリストの首都に行くことはできない」と語った。
ロシア側はウクライナから昨夜ドローン69機が発射されたが、被害は出ていないとしている。
原題:Russia Hits Ukraine’s Government Complex Amid Air Barrage (2)(抜粋)
(攻撃の詳細を追加して更新します)
