公開日時 2025年08月13日 16:19更新日時 2025年08月13日 17:07

公園での犬の散歩禁止に賛否 長野市条例、見直し機運も

 長野市の公園に立てられた、犬の散歩を禁止する看板=8日

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共同通信

 公園で犬を含むペットの散歩を原則禁止する長野市の条例が、市民の間で議論を呼んでいる。1960年代にできたルールを「時代遅れ」として廃止を求める声がある一方、不十分なふん始末の懸念や鳴き声から維持を望む根強い意見も。荻原健司市長は見直しを検討するが、10月に控える市長選への出馬を明言しておらず、改正の動きが具体化するかどうかは不透明だ。

 条例は63年に施行。市内約700の公園では、盲導犬や聴導犬を除き、リードの有無にかかわらず動物全般の立ち入りを禁止する。特例として散歩を認めているのは10カ所とごくわずか。公園の花壇が犬に踏み荒らされた事案がきっかけとされ、市によるとこうした規定は全国でも珍しい。

 愛犬家は、市条例が適用されない県管理の公園などを利用。柴犬の「ふく」と県の公園を散歩する無職野池恵司さん(64)は「毎日、車で10分かけて来ている。なんとかならないか」とため息をつく。一方で、市管理の公園近くに住む無職西沢初男さん(82)は、犬のふんの放置に直面することも多いとし「条例の改正には反対」と話した。

 2021年度に約3千人が回答した市の調査では、公園での犬の散歩を「マナーが守られればよい」とした容認派は75%。犬が苦手であることやふんの懸念を理由に「させるべきではない」と認めないのは17%だった。

 荻原市長は6日の定例記者会見で「ペットは家族という人もいる。時代に合わなくなってきているのではないか」と条例見直しに意欲を見せた。

 ただ市長選を控え動きにくい事情も見え隠れする。再選を目指して出馬するとの見方が大勢を占めるが、荻原氏に近いある市議は「今廃止にかじを切れば必ず議論は紛糾する。まずは再選してからだ」と語った。

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