中国で最も重要な人工知能(AI)会議が上海で週末始まるのを前に、著名起業家や中国政府の関係者、潤沢な資金を持つ投資家らが数千人規模で現地に集結している。今年最大のテーマは、AIセクターで米国を追い越すという中国の野心をいかに推進し、それをどう利益につなげるかだ。
米テスラのイーロン・マスク氏やアリババグループを創業した馬雲(ジャック・マー)氏も過去に登壇した「世界人工知能大会」は、中国の最先端技術をアピールする場として位置付けられている。今年は米中のテクノロジー覇権争いが激化する中での開催となり、過去最多の参加者を記録する可能性がある。
米国では23日、トランプ政権が「AI行動計画」を発表。米オープンAIが対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」を投入した後の新たな時代において、米国が主導権を維持するための総動員令とも言える内容だ。

トランプ米大統領(23日)
Photographer: Andrew Caballero-Reynolds/AFP/Getty Images
一方、中国では今年1月に登場したDeepSeek(ディープシーク)が多くの開発者を鼓舞。国内全体にAI投資とイノベーションの波を巻き起こした。
アリババからミニマックスなどのスタートアップに至るまで、中国のAI企業はオープンAIや米アルファベット傘下グーグルに追い付こうと、積極的な動きを強めている。
AI分野に投資するアメーバ・キャピタルのルイス・リアン氏は「多くの人がディープシークの成果を評価しているが、これは中国におけるAIイノベーションの始まりに過ぎない」と指摘。「今はAIの大衆化が始まる段階だ。もはや国家間の競争という枠を超えている」と語った。
会議の詳細は、例年通り開幕直前まで明らかにされていない。ただ、李強首相の出席が予定されており、テンセント・ホールディングス(騰訊)や動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を傘下に置くバイトダンス(字節跳動)に加え、北京智譜華章科技や月之暗面(ムーンショットAI)といったスタートアップも多数参加するとみられる。
25日の中国株式市場では、雲従科技などAI関連銘柄の株価が大きく上げた。

ヒト型ロボット(北京でのハイテク博覧会で、5月)
Photographer: Song Jiaru/VCG/Getty Images
原題:DeepSeek, Trump’s Plan Steer Agenda at China’s Top AI Forum (2) (抜粋)
