欧州連合(EU)は、トランプ米大統領がEUから輸出される鉄鋼とアルミニウム製品に先月課した25%の関税に対する報復関税の発動を、90日間遅らせる。

  事情に詳しい関係者が10日匿名を条件に述べたところによると、EUは米製品約210億ユーロ(約3兆4000億円)相当に対する関税を導入するが、発効と同時に即時停止する予定。報復関税の第一弾は15日に発効することになっている。

  トランプ氏は9日、EUからのほぼ全ての輸出品に20%の相互関税を課す措置を90日間停止すると発表した。それにより、EU製品に対する税率は10%となっている。

  EUの行政執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、米国との交渉にチャンスを与えたいとの考えを示した。

  ソーシャルメディアX(旧ツイッター)への投稿で「交渉が満足のいくものでなければ、EUの対抗措置が発動される」とも説明。「さらなる対抗措置の準備作業は継続している。以前にも述べたように、あらゆる選択肢はテーブル上にある」と強調した。

  EUの発表後にユーロは上げ幅を広げ一時1.1%高の1.1068ドルとなった。

  鉄鋼およびアルミニウム輸出に対する25%関税に加え、米国はEUの自動車および一部の自動車部品にも25%の関税を課した。トランプ氏はさらに、木材、半導体、医薬品に対する追加関税も計画している。

  EUが準備した対抗措置は、ハンガリーを除くすべての加盟国が支持した。政治的影響を考慮しトランプ氏に近いとされるジョンソン下院議長の出身地であるルイジアナ州産の大豆を対象とし、そのほかダイヤモンド、農産物、家禽(かきん)、オートバイなどが対象となる予定だった。

原題:EU Will Pause Metals Counter Tariffs Against US for 90 Days (1)、EU Will Pause Metals Counter Tariffs Against US for 90 Days、EU Weighs Pausing Metals Counter Tariffs Against US for 90 Days(抜粋)

(ユーロ相場と最終2段落を追加します)

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