3年前が頭をよぎった。笹生が6番でダブルボギー。初優勝した2021年大会の最終ラウンドでは2、3番で連続ダブルボギーだった。「2021年でもあったし、幸運だと思った」。そう切り替えた。全米女子オープンの優勝トロフィーを手に、笑顔を見せる笹生優花(6月2日、米ペンシルベニア州ランカスターで)=帯津智昭撮影全米女子オープンの優勝トロフィーを手に、笑顔を見せる笹生優花(6月2日、米ペンシルベニア州ランカスターで)=帯津智昭撮影 確かに運はあった。首位だったミンジー・リー(豪)が後半、スコアを落とした。一方の笹生はバーディーラッシュ。パー3の12番で3・2メートルを沈め、13番パー5では第3打でピンそば90センチにピタリ。15番もアプローチがさえ、16番パー4では3番ウッドを使った第1打で237ヤードを飛ばして、グリーンをとらえた。

 21年大会で初勝利を挙げてからの3年間は、勝利から遠ざかっていた。ただ父の正和さん(66)は、米ツアーで長く戦っていくための土台作りの期間だったと捉えている。トレーナーから体の正しい動きを学び、男子のトッププロを教えるコーチにパットやアプローチの指導を仰いだ。雌伏の3年間について、笹生は「色々な経験をしたし、これからもまた、色々な経験をすると思う。楽しみ」と話す。 フィリピン代表で出場した21年の東京五輪後、日本国籍を選んだ。世界ランキング上位が出場権を得るパリ五輪の日本代表入りに前進し、「フィリピンでも日本でも(代表は)自分にとって特別」。地力をつけた22歳にとって、次の目標も間近にある。(帯津智昭)