ボートレーサーとしてデビューする長谷川さん(福岡県柳川市で)=日本モーターボート競走会提供
鳥取県米子市出身で、強豪の米子北高・サッカー部で活躍した長谷川
暖(ひなた)
さん(19)が29日、ボートレーサーとして岡山県倉敷市で行われる「スポーツ報知杯」でデビューする。プロスポーツの世界に憧れ、競技に取り組んで1年。サッカーで培った身体能力の高さを生かし、操縦の腕を上げてきた。確かな自信を胸に、プロでの第一歩を踏み出す。(東大貴)
米子北高でプレーした長谷川さん(2022年10月)=本人提供 サッカーを始めたのは幼稚園の頃。夢はプロサッカー選手で、米子市立後藤ヶ丘中時代には県選抜に選ばれ、全国高校総体(インターハイ)で2度の準優勝などを誇る米子北高に推薦で進学した。県内外から有力選手が集まるチームで、一、二を争う持久力を生かして攻守両面に関わるポジション「サイドバック」を務め、2022年インターハイの4強進出に貢献した。しかし、小柄な体格で当たり負けしやすかったこともあり、高校2年で大きな壁を感じたという。
夢を見失いつつあった時、父・
一(はじめ)
さんに抜群の運動神経や161センチ、51キロという小柄な体格から、ボートレーサーになることを勧められたことを思い出した。「賭け事のイメージしかない」と最初は聞く耳を持たなかったが、「プロの世界に入れるなら」と考え直したという。
ボートの操縦技術を磨く長谷川さん(福岡県柳川市で)=日本モーターボート競走会提供 高校卒業を前に、日本モーターボート競走会が運営するボートレーサー養成所(福岡県柳川市)の入所試験に挑戦。倍率約25倍、合格者わずか52人という難関を自慢の体力を武器にクリアした。
昨年4月に入所してからは、朝6時の起床から夜10時の就寝まで、練習に打ち込むボート一色の生活。スマートフォンは持ち込めず、外部との主な連絡手段は手紙だった。競技や生活の厳しさから、半数の仲間が1年間の訓練期間を終えずに退所し、長谷川さんも音を上げそうになった。しかし、両親の手紙に励まされ、米子北高で主将を務めた野田
徹生(てっしょう)
さん(19)からの「お前ならできる」と便箋につづられた言葉に涙を流し、気持ちを奮い立たせたという。
練習では、コーナーを素早く旋回する技術に磨きをかけた。全身に重圧がかかり、バランスを崩せば船は転覆するが、サッカーで培った体幹の強さで耐えることができた。養成所内で競うレースの総合成績はトップだ。 デビュー戦には家族や高校時代のチームメートが駆け付け、活躍を期待するが「まずは無事故で完走したい」と冷静。ボートレースについては「船内で体を激しくぶつけることもあって、筋肉痛やあざだらけになる激しいスポーツ。大きなエンジン音や水しぶきも迫力満点で、地元のみなさんに魅力を知ってほしい」と話す。今後は西日本で開催されるレースを中心に出場予定という。
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