厚生労働省が発表した4月からの65歳以上の介護保険料は、福岡県内では半数近くの市町村などが値上げし、平均基準額は月6295円と改定前から217円(3・6%)上昇した。市町村によってばらつきがあり、最も高い飯塚市と最も低い宗像市では月2276円の開きがあった。都市部でも介護サービスを利用する高齢者が増えており、福岡市では改定前から674円(10・8%)増の6899円と県内で2番目に高くなった。(手嶋由梨、山本光慶)最高額は飯塚市 65歳以上の介護保険料は、必要な介護サービスの需要予測などに基づき、市町村や広域連合が3年ごとに見直している。厚労省の14日の発表では、全国平均は月6225円で、介護保険が始まった2000年度(2911円)の2・14倍となった。 県内の市町村では飯塚市が最高額で、唯一7000円を超えた。市は65歳以上の高齢化率(20年時点)が31・4%と県平均(27・2%)より高く、要介護認定を受けた人の8割以上が介護サービスを利用していることなどを要因にあげる。ただ、改定前と比べると144円の減額とした。

 改定前から大幅に金額が増えたのが福岡市だ。前期(21~23年度)は6225円と県内で7番目だったが、今期は2番目まで上昇した。 市の24~26年度の介護保険事業計画では、今後は75歳以上が目立って増え、要介護認定者(4月末現在で約7万2500人)は26年度に約7万9000人に上ると推計。特別養護老人ホームのほか、訪問介護や通所介護など住み慣れた地域での暮らしを支えるサービスの必要量が増えると見込む。 市介護保険課は「都市圏は一人暮らしや夫婦のみの世帯も多く、生活に不安を感じて介護サービスの利用を検討されることもあると思う」としている。介護予防で減額も 一方、最も金額が低い宗像市では、250円の減額とした。市介護保険課によると、前期は想定していたよりも介護サービスの利用が伸びず、介護保険料の余った分を積み立てる「介護給付費準備基金」が約13億円まで増えた。このため、今期はこの基金から8億円を取り崩し、保険料の抑制にあてるという。 また、糸島市では介護保険が始まって以降、初めての減額となった。同市では21~23年度に九州大学と連携して介護が必要になる一歩手前の「フレイル」予防に取り組んだほか、「ふれあい生きいきサロン」など市内に約130か所ある高齢者の通いの場も介護予防に貢献しているという。市の担当者は「介護予防の取り組みに積極的に参加してもらうことで、健康づくりや保険料の値下げにもつながる。この取り組みを続けていきたい」としている。

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