政府は、軍事転用リスクの高い
汎用(はんよう)
品の輸出規制を強化する方向で調整に入った。輸出企業に対し、軍事技術を用いていない民生用の装置や部品などであっても軍事転用の可能性を調査するよう義務付ける案を軸に検討している。ウクライナへの侵略を続けるロシアなどが汎用品の転用を加速させていることを念頭に年内の政令改正を目指す。
複数の政府関係者が明らかにした。産業構造審議会(経済産業相の諮問機関)が24日午後にも、輸出規制の強化を支持する報告書を公表する予定で、政府は具体化を急ぐ方針だ。
政府は現在、外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づき、機微技術を中心に大量破壊兵器などに転用される恐れが強い物資を列記して規制する「リスト規制」と、大量破壊兵器と通常兵器に使用可能な物資の輸出を制限し、リストに記載されていない汎用品に対して広く規制をかける「キャッチオール規制」を実施している。 今回、政府が強化を想定しているのは通常兵器に関するキャッチオール規制だ。ロシアは無人機や衛星通信装置など多くの汎用品を軍事転用しているとされる。戦局にも大きな影響を及ぼしていると指摘されており、対応を急ぐ必要があると判断した。 規制の柱となる輸出許可申請を巡っては、現在は軍事転用の恐れがあるとして経産相に個別に要請された場合のみが対象となっている。軍事転用の恐れがあるかどうかの調査は、輸出企業の自主性に任されているのが実態だ。政府は一般的に市場に流通する3Dプリンターなどの技術も転用される可能性があるとして調査を義務化し、企業が通常兵器の製造に使われる恐れがあると把握した場合は、輸出許可申請を必要とする方向で検討を進めている。 ただ、企業の取引にも大きく影響することになるため、政府は調査対象とする品目をセンサーやモーターなど「安全保障上の懸念が高い」ものに限定する考えだ。「軍事転用につながる懸念の高い取引かどうかを判断するための基準」を公表し、企業側の負担軽減にも配慮する方針だ。
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