千葉県内でバス事業を展開する小湊鉄道(市原市)が8日のダイヤ改正で、千葉市内などを走る路線で大幅な減便を実施した。4月に始まったバス運転手の残業規制強化が、慢性的な人手不足に追い打ちをかけた格好だ。県はバス業界に共通する課題とみており、県内のバス会社に減便状況を聞き取る緊急実態調査を始めた。(森礼加、河津真行)
県庁前のバス停では8日からのダイヤ改正を知らせる紙が貼られていた(18日、千葉市中央区で) 小湊鉄道によると、17路線でダイヤを見直し、いずれも減便した。平日と土日祝日を合わせると、減便は延べ366便に上る。
土日祝日では、JR千葉駅(千葉市中央区)―JR鎌取駅(同市緑区)などの4路線で運行を取りやめた。平日でも、千葉駅―イオンタウンおゆみ野(同市緑区)で1日の便数を往復で50便減らして4便にするなど、大幅な減便に踏み切った。 都市部を走る路線の減便だけに、地域住民への影響は大きい。小湊鉄道バスを利用し、県庁近くの会社に勤務する千葉市の女性(78)は、「バスに合わせて行動を決めていたので、生活パターンが変わってしまった。土日も出かけるのがおっくうになった」とため息をつく。◇ バスの運転手はコロナ禍で離職が相次ぎ、人手不足が全国的な課題となっている。4月からは運転手の残業の上限が年960時間に制限され、運転手の確保が一層困難な状況に陥った。 小湊鉄道の担当者は、今回の減便について「残業規制が入る前から人員不足は非常に厳しい状況だった。利用される方に迷惑をかけるのは申し訳ないが、法令を順守するには減便せざるを得ない」と説明する。◇ 県は、バス業界を取り巻く状況を深刻に捉えている。16日からは、県内で路線バスやコミュニティーバスを運行する35社を対象に、減便の有無や理由、今後のダイヤ改正などの実態調査を始めた。月内に回答結果をまとめ、必要な施策を整理したい考えだ。 18日には小湊鉄道に対しても、県への要望や減便理由の聞き取りを実施した。 千葉市も小湊鉄道から、意向などの聞き取りを行っている。市内では他の事業者が運行するバス路線も廃止されており、市は今年度の当初予算にバス事業者への経費助成や、路線バスの廃止区間でコミュニティーバスを運行する事業を新たに盛り込んでいる。
熊谷知事は18日の記者会見で、「路線バスは日常生活に必要不可欠な移動手段で、県民生活への影響も大きい。調査結果を踏まえ、市町村と連携してどのような対応がとれるか速やかに検討したい」と話した。地域交通の維持ついて、「自治体ライドシェアを含めて、あらゆる手段を
俎上(そじょう)
に載せて取り組みをしていかなければいけない時代だ」との認識も示した。
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