雑誌『CGWORLD』で知られるボーンデジタル社が12月14日(月)、ゲームUXの専門書『ゲーマーズ・ブレイン 2.0:ゲーム性を伝えるUXの心理学的アプローチ』を刊行する。
著者は、Epic GamesでUXディレクターをつとめ、『Fortnite』のUX戦略にも携わったセリア・ホデントさん。
心理学や認知科学の知見をもとに、プレイヤーがゲームをどのように知覚し、記憶し、注意を向け、学習していくのかを解説。そこからゲームデザインやUXへ応用する方法を体系的に紹介する。
2019年に日本語版が刊行された『ゲーマーズブレイン -UXと神経科学におけるゲームデザインの原則-』を全面的にアップデートした書籍で、生成AI、VR/AR、マネタイズ、ダークパターンをめぐる倫理など、現在のゲーム開発に関わるテーマが追加されている。

『ゲーマーズ・ブレイン 2.0:ゲーム性を伝えるUXの心理学的アプローチ』
『フォートナイト』のUX戦略に携わったセリア・ホデントの著書
著者のセリア・ホデントさんは、フランス出身のゲームUXの専門家。心理学の博士号を持ち、ビデオゲームのUX戦略に10年以上携わってきた。
Epic GamesではUXディレクターをつとめ、『Fortnite』をはじめとするゲームのUX戦略に参加。
現在はフリーランスのコンサルタントとして活動し、『はじめて学ぶ ビデオゲームの心理学 脳のはたらきとユーザー体験(UX)』などの著書も発表している。
UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、ユーザーが製品やサービスを利用する際に得る体験全体を指す言葉。
ゲームでは、操作のわかりやすさだけではなく、プレイヤーがルールを理解し、ゲームへ注意を向け、学習しながら継続して遊べるかといった体験もUXに含まれる。
知覚、記憶、注意、感情──プレイヤーの「脳」からゲームを考える
『ゲーマーズ・ブレイン 2.0』は全19章、336ページで構成。
前半では「知覚」「記憶」「注意」「動機付け」「情動」「学習原理」など、人間の認知や心理に関する仕組みを解説する。
後半では、それらの知見を実際のゲーム開発に応用するため、「ゲームのためのUXフレームワーク」「ユーザビリティ」「デザイン思考」「ゲームのUXテスト」「ゲームアナリティクス」「UX戦略」などを扱う。
ゲームの面白さを感覚や経験則だけで設計するのではなく、プレイヤーが何を理解し、どう行動するのかという観点からゲーム体験を考える内容となっている。
ゲーム開発者やゲームデザインを学ぶ学生などが読者対象として想定されている。

『ゲーマーズ・ブレイン 2.0:ゲーム性を伝えるUXの心理学的アプローチ』
アップデート版として、生成AIやダークパターンの倫理も追加
「2.0」では全章がアップデートされ、新たに現在のゲーム開発を取り巻く技術や課題についても取り上げる。
第17章では「倫理」をテーマに、ゲームにおけるマネタイズやダークパターンなどを扱う。
ダークパターンとは、ユーザーを意図しない選択や行動へ誘導するよう設計されたインターフェースなどを指す言葉だ。
さらに第18章「多様な製品に応用するUX:VRからAI、ゲーミフィケーションまで」では、VR/AR(XR)や生成AIなど、ゲームを取り巻く新たな技術領域へUXの考え方をどう応用するかを紹介する。
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米村 智水
株式会社カイユウ代表取締役。1986年生まれ。法政大学文学部日本文学科卒業。出版社での編集業務や大手SNS運営会社でのWeb/コミュニティディレクターを経て、2011年に株式会社カイユウを創業。2013年にポップポータルメディア「KAI-YOU」を立ち上げる。以降、インターネット発のカルチャーを専門領域として、VTuber、ストリーマー、ヒップホップ、ゲーム、アニメ、同人文化など幅広いジャンルを取材・研究。クリエイターや企業へのインタビュー、コミュニティ分析、カルチャー史の記録を継続して行っている。企業や自治体との共同プロジェクト、マーケティング支援、コンテンツプロデュースなども手がける。編集者・記者としての関心は、2010年代以降のポップカルチャーとコミュニティ、それらが社会や産業へと発展していく過程など。
